gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本人は個人主義の米国人よりも冷たい? 競争社会米国の100分の1しか寄付しない日本:株/FX・投資と経済がよくわかるMONEYzine

競争社会米国は寄付大国だ。個人主義の米国人に比べて、100分の1しか寄付しない日本人は、実は他人に対して冷たいのかもしれない。
今年1月、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ夫妻が、史上最高額の寄付をしたことで話題になった。ゲイツ夫妻は、自身が設立した財団を通してエイズ対策などに9000億円を拠出する。
競争社会米国は格差の大きい社会だが、個人・法人による寄付が盛んな寄付大国でもある。宗教的な背景もあり、富豪から低所得者まで、幅広く寄付行為が行われている。オフィスにいれば、1日に何度もNPOなどから寄付勧誘の電話がかかってくることもめずらしくない。
また、米国の保守派は競争重視で、リベラル派よりも弱者に冷たいと言われるが、実際の統計では、保守派の方が相対的に寄付が多く、ボランティア活動にも熱心という結果も出ている。リベラル派は、個人による寄付よりも、税金を使った政府による社会事業を重視する傾向が強い。
一方、日本では寄付文化が根付いるとは言いがたい。内閣府経済社会総合研究所のレポートによれば、2002年の寄付総額は、日本が7281億円であるのに対して、米国は24兆5174億円となっている。その内、法人の寄付は、日本が5092億円、米国が1兆5255億円である。個人の寄付については、日本が2189億円であるのに比べて、米国は22兆9920億円と、100倍の差が開いている。
特徴的なのは、米国の寄付総額に占める個人の寄付の割合だ。日本では、寄付の大半が法人によるものであるのに対して、米国では個人による寄付がほとんどである。
日本で目立つのは政府による寄付だ。欧米諸国では、災害時における国際的な寄付では、民間による寄付が中心になるのが当たり前だ。
2005年のスマトラ沖大地震でも、日本からの寄付総額5億9000万ドルの内、政府による寄付は5億4000万ドルと、大半を占めた。一方、米国からの寄付総額9億4700万ドルの内、政府による寄付が3億5000万ドルであるのに対して、民間による寄付は5億9700万円にのぼっている。
民間、とりわけ個人による寄付が低調で、社会事業や国際的な寄付行為は政府に任せっきりというのが、日本の現状のようだ。

http://moneyzine.jp/article/detail/186654

日本人が冷たいというより、社会制度と文化(宗教)の違いかと。
欧米、というより「清貧」と「善行」を積む事によって「天国へいける」という基督教圏において、寄付やボランティア等で善行を積む事は、社会の中で明確なメリットを生むだけの社会的ステータスや地位を強化する事に繋がる。(金持ちなのに寄付もしないケチという風評が実際上のデメリットを生む)
対して、仏教にしろ神道にしろ、輪廻転生が基本の日本では「生前に悪い事をしなければOK」なので、積極的善人になる必要が無い。
結果、寄付したり、ボランティアする人たちに対する社会的なステータス付与等の「具体的メリット」が非常に薄い。(金持ちで寄付しない人を責める文化が無い。…代わりに、金持ち全般を妬むけど)
しかも寄付した分はほぼ全額、控除対象になるアメリカと異なり、日本は脱税防止のために控除に厳しい制限が課せられている。(日本の控除制限は、宗教団体は課税されないので、寄付金を通じた脱税が横行するからとか)
寄付にせよボランティアにせよ、人間は(物理的・金銭的・精神的問わず)メリットが無ければ動かない。
それが如実に反映されているだけだと思う。
この一事を以って「日本人が冷たい」とか言いだすのは、牽強付会に属する意見かと。