gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

韓国独自開発の3段ロケット 2021年に完成 -聯合ニュース-

【ソウル聯合ニュース】韓国の独自技術で開発を進めている人工衛星搭載ロケット「KSLV−II」が2012年ごろ完成され、高解像度の実用衛星と小型衛星が2016年まで打ち上げられる。
教育科学技術部は29日の第4回国家宇宙委員会で、こうした内容を盛り込んだ人工衛星搭載ロケット開発計画(2010〜2021年)と第2次宇宙開発振興基本計画(2012〜2016年)を審議・確定した。
人工衛星搭載ロケット事業の目標は、2021年までに多目的衛星「アリラン」のような1.5トン級の実用衛星を地球低軌道(600〜800キロメートル)に打ち上げることができる3段ロケットを国内の独自技術で開発することだ。開発は昨年から既に始まっており、2021年まで総額1兆5449億ウォン(約1050億円)の事業費が投じられる。
事業は外部専門家で構成された専門評価団を通じ、段階別に目標管理と中間点検を受ける。ロケットの完成後にテストを行う従来の検証システムの代わりに、事業期間を3段階に分け、段階別に成果を検証・補完する方式で進める。
また、産学研が参加する「開放型事業団」が開発推進を主導し、中核技術は独自開発を原則とするが、一部は国際協力も並行する。
一方、宇宙開発振興基本計画の5大推進戦略は▼宇宙中核技術の早期自立▼衛星情報の活用拡大システム構築▼宇宙産業の力量強化に向けた民間参加拡大▼宇宙開発の活性に向けた人材育成およびインフラ拡大▼宇宙開発先進化に向けたシステム整備および国際協力――となっている。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/itscience/2011/12/29/0600000000AJP20111229001700882.HTML

自力で2段ロケットも打ち上げられず、そもそもそのロケットですら1段目は100%ロシア製だというのに、一足飛びに3段ロケット?
しかも、予算はたったの10年で1000億円規模?
桁が2つ足りないと思う。

核技術は独自開発を原則とするが、一部は国際協力も並行する。

http://japanese.yonhapnews.co.kr/itscience/2011/12/29/0600000000AJP20111229001700882.HTML

…その国際協力とやらの比率は、海外99%くらいまでが「一部」なんだろうな。
閑話休題
ペイロード1.5トン級となれば、ペガサスのような空中発射式ではないだろうし、規模的にアメリカが開発したアトラスやデルタに比して小さすぎるので、アメリカからの「ベンチマーキング」は諦めたのだろう。
同様に、ロシアのソユーズプロトンもありえないが…性能・段数的にモルニヤMロケットが近いものとなるだろう。
…つか、判りやすいな。
このモルニヤMロケットは、R−7大陸間弾道弾をベースに開発されたロケットであり、この技術はそのまま大陸間弾道弾開発に転用できるのだ。
1.5トンというペイロードも、衛星用と考えれば小さいが、下朝鮮の「北朝鮮の核弾頭は500kgまで小型化」という発表*1と合せて考えれば、何に使いたいのかは言うまでもない。
ちなみに、このロケットはロシアとしては既に役割を終えたとして、2010年に運用終了している。
もし、ロシアを拝み倒してこの設計図と製造設備を譲ってもらったとすれば、年額100億ぽっちと言う、安い開発費用も頷ける。(1回の打ち上げ費用は約30億円と安い)