gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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アメリカはどうしてシリア攻撃に踏み切ろうとしているのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

(前略)
どうして難しいとされるシリアへの介入に踏み切らざるを得ないのでしょうか? 3つ大きな理由があります。
(中略)
1つは、化学兵器の使用という問題です。現時点では国連の調査団が入ってはいますが、その調査団への銃撃などもある中で十分なデータは集まっていません。ですが、とにかく「WMD(大量殺戮兵器)」の使用というのは重大な国際法違反であり、国際社会として何らかの懲罰が下されなければならないというのは、アメリカの強い方針なのです。
(中略)
実際に「WMDは使われたがアメリカは何もしなかった」という事例を作るということは、例えば核開発を続けるイランや北朝鮮、あるいは非合法的に核を所有しているとされるパキスタンやインド、更にはイスラエルなどへの「絶対に使ってはならない」というプレッシャーが「無効」になることを意味します。世界の安全保障の秩序が崩れてしまうのです。
(中略)
いずれにしても、WMDの使用が事実であれば、アメリカは「動かざるを得ない」のです。
(中略)
第2の理由は、地域の情勢です。シリアのアサド政権の背後では、ロシアが公然と支援を行っており、更にはイランが支持をしています。化学兵器を使用したという事実が判明したとして、アメリカがこれを静観するということは、この地域におけるロシア、あるいはイランの態度に対して、間接的に屈服したことになるのです。
(中略)
第3の理由は、2期目に入ったオバマ政権として新体制となった軍事・外交の責任者たちの「真価が問われる局面」だということです。具体的には、ジョン・ケリー国務長官チャック・ヘーゲル国防長官、スーザン・ライス安保特別補佐官、サマンサ・パワー国連大使という新任4名です。
(中略)
極めつけはパワー国連大使です。彼女の場合は「世界における虐殺(ジェノサイド)を防止するアメリカの責務」というトピックを個人的なテーマに掲げてハーバードのケネディ・スクール(行政大学院)で論陣を張ってきた人で、過去のバルカン半島の問題や、リビアの問題でもアメリカの積極的な関与を強く主張してきた人です。
(中略)
 欧米では「強硬策は不可避」と腹をくくる一方で、その一方で「解決のシナリオはなし」という悲観論が広がっています。
(中略)
米国は3日間程度のミサイル空爆で済ませたい考え方のようですが、その空爆自体がそう簡単に成功するかどうかも疑わしいように思います。とにかく事態の推移が大変に懸念されます。

http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/08/post-585.php

大量殺戮兵器の抑止と言う理由は納得できるが、パワー国連大使のテーマは失笑レベルかな。
捏造された日本の歴史には非難決議が出たりするけど、中国のチベット人少数民族に対するジェノサイドは数十年にわたって傍観し続けているのに、何をいまさらと言う点で。