gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ステルス機が丸見えになる技術開発へ…防衛省 (読売新聞) - Yahoo!ニュース

防衛省は、レーダーで捉えにくいステルス性能を持つ最新鋭戦闘機を探知するレーダーの研究開発に本格的に乗り出す。
中国やロシアがステルス性能に優れた戦闘機の開発を進めていることを踏まえ、日本の防空態勢を強化する必要があると判断した。2014年度予算の概算要求に研究費37億円を盛り込んでおり、10年後の実用化を目指す。
レーダーに探知されにくいステルス機は、相手に探知されないうちに接近し、攻撃できることから、ステルス性能は「第5世代機」と呼ばれる最新鋭の戦闘機開発の焦点となっている。中国は戦闘機「J(殲)20」の開発・製造を急いでおり、米政府の調査・分析では、25年までに200機程度配備する可能性があるという。ロシアも「T50」の開発・量産化を急いでいる。
これらの周辺国のステルス機に対し、「専守防衛」を掲げる日本は、防空の要として、ステルス性能を持つ戦闘機を早期に発見し、警戒監視するレーダーの能力を研究・開発する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130919-00000817-yom-pol

今更泥縄…と言いたい所だけど、日本のガメラレーダー(J/FPS-5)でF22を捉えたという噂もある。
基本的に、レーダー反射面積が極小になって「レーダーに映りにくい」だけで、既存のレーダーでも近づけはロックオンは不可能じゃ無いし。
ただ、問題は対ステルスを謳ったMiG35が搭載していると言われる、機載としては破格な、F15相手なら450km先からでも探知できるという触れ込み*1の新型AESAレーダーですら、ラプター相手にロックオンしたければ短距離ミサイルの射程(20〜40km前後)が精々だろうし、通常の第4世代機とか第4.5世代機の搭載しているレーダーでは、数キロの至近まで近づかないと、補足出来ないだろう事で。
ちなみに、対ステルスレーダー技術としては、1つのレーダーサイトからの情報で判断するのではなく、複数のレーダーからの情報を統合して索敵するバイスタティック・レーダーとかがある。
多分、そっち方面の研究をしますって話と思われ。
上記したガメラレーダーや、現在開発中のJ/FPS-7もバイスタティック対応が可能らしいので、その意味でも日本国内に飛んで来られる分には、中露がステルス機を配備しようが、まあ見つけられる。
問題は、迎撃できる機体が全然足りないことか。(最新のAAM-5が運用できる機体が少なすぎ)
閑話休題(それはさておき)
ステルスが第5世代ジェット戦闘機の必須機能ではない、と言われているのは、ステルスは徐々に陳腐化する技術ではなく、破られたら即無効化してしまう性質があるからで、F22がステルス抜きでもあらゆる性能で現行機を凌駕することを目標に開発されたのは、その為だし、F35だって、ステルスを棄てて機外装備すれば10トン以上の兵器搭載量を誇る優秀な対地攻撃機である。(鈍足だけど)
その辺り、ステルス性能ばかりに目が行って、現在開発中の戦闘機はSu33のコピーであるJ15を除いて全てステルス機(F22に外観が似たJ20とF35に類似したJ31)にした中国と、ステルス性能はF22以下になる事を割り切った上で、運動性能でF22を凌駕する機体開発(T50)に舵を切ったロシアとが好対照と言える。
まあ、ロシアのように三次元推力偏向機能*2付きの大推力ジェットエンジンが自国開発できない以上、運動性能でF22を上回るのは無理だしねぇ…。*3

*1:事実なら下手な防空艦やらレーダーサイトより探知距離が長い

*2:世界初!!。F22は上下20度の二次元推力偏向機能

*3:ロシアからMig35を買って、オプション購入できるの推力偏向ノズル付きエンジンをリバースエンジニアリングする目算らしいけど…