gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

エボラ熱の流行は「制御不能」:国境なき医師団 « WIRED.jp

3月以降、アフリカ西部で猛威をふるうエボラ出血熱は、いままでに350人以上の犠牲者を出している。しかし、「国境なき医師団」は、さらなる人員を派遣することができないでいる。
3月から現在(6月22日)までに、アフリカ西部におけるエボラ出血熱は567人の人々を襲い、シエラレオネリベリアギニアで350人を死に至らしめた。この数字によって、「国境なき医師団」のオペレーション・ディレクター、バート・ジャンセンズは、伝染病が3カ国の60の異なる感染源に存在していて、制御不能だと断言するに至った。
この病が広まりつつあるのは、CNNが報じているところでは、襲われた地域が、約200万人の人口を数えるギニアの首都コナクリのように、ウイルスが最初に確認されたジャングルと隣接しているためだ。
この病気の潜伏期間──2日から3週間までさまざまだ──が、状況を複雑にしている。また、エボラに対抗するためのワクチンは現在もまだ実用に至っておらず、唯一行うことのできる処置は、症状(熱、衰弱、筋肉痛、頭痛、喉の痛み、発疹、吐き気、下痢、そして場合によっては体内、体外の出血)への対症療法に限られる。感染経路は、感染した人(死者であっても)の血液や分泌物のような体液との接触によるものだ。
国境なき医師団」は、感染が起きた3月以降、緊急事態に対処するために、すでに300人の医師を何トンもの設備や器材とともに派遣した。しかし、「いまとなってはもう不可能だ」。襲われた地域にさらに人を派遣することができないことを認めて、ジャンセンズはそう語っている。
国境なき医師団」の伝染病学者、サヴェーリオ・ベッリッツィは、ギニアから戻ってすぐに、上記動画のなかで次のように述べている。
「いくつかの地域においては、わたしたちは感染を抑制することに成功しました。しかし、その他の地域では、死亡率はまだ80%あります。確実なのは、この伝染病が今後何カ月も広まっていくということです。わたしたちは引き続き対応していくために、あらゆる人々に助けを求めています」
国境なき医師団による資金集めが続く一方で、WHO(世界保健機関)は、専門家の派遣や、緊急事態に立ち向かうための新たなリソースの計画を立てるために、各国の保健大臣の会合を計画した。事態が収拾したと宣言できるのは、42日間(最長潜伏危機感の2倍)続けて新たな感染例が報告されなくなるときだろう。

http://wired.jp/2014/07/05/ebola-hemorrhagic-fever/

既に複数国にまたがって流行し、医療リソース枯渇により感染拡大を抑制できない状況なんだから、既に「パンデミック」状態と言うべきなんじゃ…。
主要感染経路がヒト−ヒト感染で、接触感染のみ、数個のウイルスで発症するほどに感染力が強いけど死亡率が高く、死亡までの期間が短い事で広域な感染拡大がなかったエボラ出血熱が、ここまで広範に感染拡大している最大の原因は、感染地域からの人の出入りを封鎖していないからじゃないのかと。
酷い話だけど、かつてコレラの感染拡大を防ぐために、村を焼いたように、事態終息までは発症地域からの出入りを封鎖するぐらいの強権を発動しないと、ずるずるとパンデミックが継続し続けるんじゃないかな。
最悪なのは、現在疑われている空気感染化で、これが起きた場合、コレラなんかより危険なパンデミックとなり、死者数の桁は2つか3つくらい軽く跳ね上がる事になる。
ウイルスの変異は、感染地域が拡大するほどに高まるから、早いうちに思い切った手を打たないと、後悔する事になる気がする。
…少なくとも、そろそろ渡航制限くらいは掛けるべき状況じゃね?
ちなみに、現時点で外務省の海外安全ホームページによると、シエラレオネリベリアギニアの広域情報でエボラ出血熱の流行が記載されているが、危険情報扱いではなく、それによる渡航制限(渡航の是非を検討など)は無し。