gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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早くも暗雲、トランプ政権に尽くす人はいないのか 「エリート」たちにそっぽを向かれたトランプ次期大統領 | JBpress(日本ビジネスプレス)

大統領選の勝利宣言の翌日(11月10日)、ドナルド・トランプ氏はホワイトハウスオバマ大統領を訪ね、1時間半にわたる会談を行った。なごやかなムードの会談でトランプ氏は、米国が直面する問題について「オバマ政権のチームと協力していく意欲を示した」と報じられた。
新旧の権力者が堂々と並び立ち、権力を手渡しするかのようなイメージだが、実情はそうでもなかったようだ。「ウォール・ストリート・ジャーナル」によればトランプ氏は、一国を統治する大統領の職務範囲についてオバマ氏から説明を受けると、「そんなに範囲が広いのか」と驚いていたという。こうしたトランプ氏の政治への無知は、政権移行の現場に大きな影を落としている。
(中略)
アメリカ政府は、大統領が交代するたびにダイナミックな変化を遂げる。日本では政権交代で顔ぶれが変わるのは国会議員である大臣・副大臣政務官ぐらいで、その下の膨大な実務は終身雇用の公務員が担っている。だがアメリカでは閣僚クラスはもちろん、それを支える大勢のスタッフが政権交代とともにごっそり入れ替わり、その総計は4000人を超える。
4000人の多くは、シンクタンクや大学などの研究者、コンサルタント企業・軍需産業・金融業界などのエリートたちで、数年ごとに政府の仕事に就いてはまた民間へ戻っていく「回転ドア人種」だ。彼らはおおまかに言って民主党系と共和党系に分かれており、支持政党が政権をとっている間に政府で働くことが多い。
大統領候補者は選挙期間中からスタッフの人選を進め、当選と同時に彼らを各省庁に送り込み、業務の引き継ぎを始めさせるのが通例だ。引き継ぎは大車輪で行われ、新政権の発足ぎりぎりに間に合わせる慌ただしさだという。
(中略)
トランプ氏の側近たちは政権交代によってホワイトハウスの大統領直属スタッフが総入れ替えになることをよく理解していなかったようだとも伝えている。
(中略)
問題は人材確保のタイミングだけではない。確保しようにも、人がいないのだ。
(中略)
本来なら大統領補佐官ほか政府の要職を担うはずの共和党系の専門家がこぞってトランプ氏に背を向けたことで、極端な人材不足がおきた。
(中略)
この状況を見て、手を差し伸べようとした人物がいる。選挙期間中には反トランプの先頭に立った共和党外交ブレーンの重鎮、エリオット・コーエン氏だ。
(中略)
もっと積極的に「今こそトランプ政権に仕えるべし」と呼びかけた人もいる。「ニューヨーク・タイムズ」紙の共和党系コラムニストであるロス・ダウサット氏は、トランプ氏を「逆上しやすく不安症で酷薄」な面のある人物だと指摘したうえで、トランプ氏の暴走を最も有効にチェックできるのは議会や裁判所ではなく、政府で働くスタッフだとしている。
(中略)
しかし、こうした後押しもトランプ陣営の場当たり的な対応の前では、焼石に水だったようである。
(中略)
トランプ氏と共和党の指名を争ったクリス・クリスティニュージャージー州知事は、数カ月前から陣営に加わり、閣僚クラスの人選を中心に政権移行の準備を進めてきた。ところがトランプ氏の勝利宣言からわずか2日後、クリスティ氏は政権移行チームから外されてしまった。
(中略)
今回の突然の「クリスティおろし」は私怨によるものという説は、トランプ陣営による否定にもかかわらず大きく報道されている。
(中略)
部下に絶対的な忠誠を求めるトランプ陣営は、トランプ氏に反旗を掲げた人たちだけでなく、過去に一度でもトランプ氏について批判的な発言をした人物をすべてピックアップし、ブラックリストに載せていると言われている。
(中略)
当初はトランプ新政権への協力を若者に呼びかけた共和党の重鎮エリオット・コーエン氏も、その後、見切りをつけてしまったようだ。
(中略)
コーエン氏の考えは180度変わった。いまトランプ政権と関わった人は「その(国家への)誠実な思いや名声が傷つけられるリスクが高い」として、同志への呼びかけを「ワシントン・ポスト」紙上で撤回した。11月10日の呼びかけから、わずか5日後のことだった。
(中略)
大統領職への熱意にすら疑問符がつきかねないトランプ氏のもと、実務スタッフ4000人の椅子がどのようにして埋まるのか。コーエン氏ほか長年国家に尽くしてきた大勢の人たちが、息をひそめて成り行きを見守っている。
(後略)

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48533

知らんがな。
国民がトランプを選んだ時点で、従来型のアメリカ政治手法にNoを突きつけてるのに、お役所やら関連省庁が今まで通りの手順で動くと思って待ちぼうけしたとしても、引継ぎが無いままオバマのスタッフが抜けて来年のトランプ就任を迎えようが、アメリカ人が自ら選んだ結果なのに、何を泣き言言ってるんだとしか。
ついでに言うと、日本人の自分ですら知っている、大統領の入れ替えイコール、大統領直属スタッフ(ブレーン)の総入れ替えを、アメリカ大統領候補に残るような人間が知らない筈がないだろう。
しかしまあ、日本がトップがルーピーでも関連省庁は終身雇用の公務員で、容易にはそのシステムを変更できないという悪弊のお蔭で、日本をぶち壊す、を党是としていたミンス党の破壊工作が、省庁の消極的サボタージュで遅々として進まなかったのに比べると、アメリカは大統領の権限が大きく、周辺スタッフのフットワークの軽さもあって、「壊れる時は一気に壊れる」という危うさを示したと言えるかも。
まあ、アメリカ軍組織自体は、組織としての堅牢さを持つので、大統領の就任直後にスタッフが居なくて機能不全、見たいなことにはならないだろうし、幾らトランプが嫌いな共和党重鎮でも、座視はしないでしょうから、来年早々にアメリカが機能不全に陥る、見たいなことは無いだろうけれど。
ただ、選挙直後の阿鼻叫喚が収まっているのは、クリスマスから年末にかけて「その手(政治)の話題はしない」文化がアメリカにはあるだけで、実際には不満や不安は相変わらず強く燻っているらしい。
何と言うか、アメリカ人は、なんでトランプに投票したし…。