gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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イタリアが封じ込めたい「ポピュリズム」という魔物 - WSJ

――筆者のサイモン・ニクソンWSJ欧州担当チーフコメンテーター
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イタリアが難局を乗り切る力を見くびってはならない。
昨年12月の国民投票憲法改正が否決され、マッテオ・レンツィ前首相が辞任した後、イタリアは大方が恐れていた混乱には陥らなかった。政治危機から解散総選挙、そしてユーロ懐疑派のポピュリズム大衆迎合主義)政党「五つ星運動」の政権奪取といった事態にはならず、また、脆弱(ぜいじゃく)な銀行システムが崩壊することもなかった。
実際は、ほとんど代わり映えのない政府のトップに素早く新首相が据えられ、これが迅速に銀行システムの安定を支えた。
イタリアのエスタブリッシュメント(既存支配層)は現在、ポピュリスト政権発足のリスクを排除しようと対応に乗り出している。憲法裁判所は先週、選挙法の改正案を却下した。改正案は下院選を2段階プロセスとし、2回目の投票で勝利した政党が自動的にボーナス議席を獲得、絶対多数に達するというものだった。
だが、憲法裁は選挙を1段階プロセスとし、得票率が40%を上回る政党にのみボーナス議席を与える判決を下した。小党が乱立するイタリアの政治構造でこれほど基準が高ければ、連立政権の可能性が高まる。
(中略)
ポピュリストを締め出すことの代償が、改革などできない脆弱で不安定な政府に戻ることなら、エスタブリッシュメントの勝利は割に合わないかもしれない。難局を乗り切った後の世界は、幸福にも災いにもなり得るのだ。

http://jp.wsj.com/articles/SB11303642310634324165204582594433911685186

イタリア人って、普段から身から出た錆で碌でもない状況に陥る事に慣れているから、土壇場のつじつま合わせが得意なんじゃね?
…とか思った(酷)
少なくとも、昨年の改憲否決からの大混乱があり得たイタリアが、比較的落ち着いているのは、数少ない「良いニュース」だと思う。
閑話休題(それはさておき)
フランスも今大統領選の最中で、極右候補が当選する可能性が出てきていたりする。
もし、ヒラリーのメール問題の様に、どちらかの候補に「また」スキャンダラスな情報がリークされるような事態になるなら、「民主主義に対する情報戦争」を仕掛けている陣営が居るんじゃないかと、そろそろ疑うべき時期に入ったのかもしれない。
去年、民主主義陣営で「衆愚」というべき判断があまりにも多過ぎた。
それが、本当に国民の愚かさによって生み出されたものなのか、何らかの情報戦の果てに国民が誘導されたものなのか。
少なくともトランプ大統領の誕生はロシアの仕込みだった。
では、イギリスのブレグジットは?
フィリピンのドゥテルテ政権誕生は?
オーストラリアのアボット首相の失脚は?
自由主義陣営に於いて、マスコミに対する情報汚染と言う形で、きな臭い動きがあるんじゃないかと、邪推したくなる時がある。
本気で「マスコミが某国のマネーで汚染され、情報操作で世論を誘導して弱体化させる情報戦争」が仕掛けられていて、上記の全てがその成果である、なんて思って居る訳じゃない。
むしろ、そこまで民衆が衆愚ではない、と無邪気に信じられる程に、民衆の賢明さを見た記憶が無いから、「国民がアホだから、アホな判断をした」という可能性の方が圧倒的に高いと思って居る。
しかし、国内に沈殿する「どうしようもない問題」に火をつけて煽り、政権に不満を集中させて不安定化させる「攻撃」って、かつて日本で成功したから、どっかの国が大々的に対象を広げた可能性ってあるんじゃないかなぁ、と思う時がある。
この方法は、実に安上がりだけれど、民主主義国家に於いては、かなり有効な手だ。
特に、国民の経済格差なんてのは、とても手ごろな「亀裂」だろう。
…妄想乙。
だといいなぁ、いや本当に。