gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「敵基地攻撃能力の検討急げ」自民部会が提言 : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

自民党は29日、安全保障調査会などの合同部会で、ミサイル攻撃を受ける前に相手国の基地などを攻撃する「敵基地攻撃能力」の保有について、政府に検討を急ぐよう求める提言をまとめた。
作成作業は「弾道ミサイル防衛に関する検討チーム」(座長=小野寺五典・元防衛相)が中心となった。
提言は、核・ミサイル開発を進める北朝鮮について、「新たな段階の脅威に突入した」と指摘し、「『敵基地反撃能力』を保有すべく、直ちに検討を開始する」との対応を政府に求めた。
北朝鮮弾道ミサイルへの対処能力を強化するため、最新鋭ミサイル防衛システム「最終段階高高度地域防衛(THAAD)」や、陸上型イージスシステムなど、新装備の導入を促した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170330-OYT1T50013.html

いい加減、軍事に十分な知識の無い政治屋には、きちんと専門のシンクタンクからのブレーンをつけろよ、と思う。
敵基地反撃能力の例として「巡航ミサイル」を挙げたらしい。
専守防衛かつ、MDを前提にする場合、「巡航ミサイル」は「全く役に立たない」。
何故なら、地下のミサイルサイロを攻撃するには「貫通力」が足りず、輸送起立発射機(TEL)を破壊するには、「射程」も「速度」も足りないので、使い道が無いからだ。
そもそも、「巡航ミサイル」の出番は、アメリカの様に「非対称戦」で序盤に敵レーダー基地や防空設備を先制打撃する時ぐらいで、相手が十分な防空力を持った対称戦の場合、その効果は極めて限定的な物になってしまう。
具体的に言うなら、中国が日本に巡航ミサイルで飽和攻撃を豪語しているが、非対称戦なら100発撃って99発は目標に命中するが、日本の様な先進国の軍隊相手だと、飽和攻撃しても半分以上は迎撃されてしまう。(飽和攻撃じゃなければ、完封すらあり得る)
1発10億円とかする巡航ミサイルが、一発数千万円の対空ミサイルで迎撃され、半数以上も無駄になるのだ。
つまり、巡航ミサイルは、北朝鮮相手には有効かもしれないが、その先に居る中国にとっては、あまり脅威にはならない。
先を見据えた軍備をするならば、巡航ミサイルなんて無駄な買い物をするぐらいなら、国内で無人兵器開発を進めた方が、数百倍もマシである。