gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日米印の共同軍事演習、インドが豪の参加拒否 中国に配慮か| ロイター

ニューデリー 30日 ロイター] - 海軍当局者や外交筋によると、インドは軍事演習の拡大に反対してきた中国に配慮し、日米印の共同軍事演習への参加を打診したオーストラリアの要請を拒否したという。
オーストラリアは今年1月、インド国防省に書簡を送り、7月の共同軍事演習に海軍の艦船を派遣してオブザーバーとして参加することが可能かどうか打診した。
しかし、インド、オーストラリア、日本の当局者らがロイターに語ったところによると、インドはこの要請を断り、代わりに当局者を派遣して日米印3カ国の軍艦の甲板から演習を視察してはどうかとオーストラリアに提案したという。
インドの軍関係者や外交筋によると、同国は中国がインド洋での活動を強めることへの懸念を抱いている。中国はスリランカバングラデシュパキスタンでインフラ建設を進めており、包囲網を張られるとの懸念があるという。
インドの元海軍当局者Abhijit Singh氏は「インドは中国に注意を払っている」と指摘。「インドは中国がこの場所で海洋進出を強めていることを認識している。彼らは潜水艦の派遣でより大胆になる可能性があり、われわれはそれを望んでいない」と語った。
インド国防省の報道官は、オーストラリアから7月の演習へのオブザーバーとしての参加要請があったことを確認したが、インドの回答について詳細を述べる立場にないとした。
オーストラリアのペイン国防相の報道官は、日米印の共同軍事演習についてコメントを控えた。ただ同国の当局者は匿名を条件に、オーストラリアが演習に参加する可能性は低くなっていると語った。

https://jp.reuters.com/article/japana-india-us-idJPKBN18R0GH

なんでインドがオージーに怒っているのかと言うと、オーストラリア政府は去年、武装民兵部隊(!)を保有する中国企業(!!)にダーウィン港の一部を99年間租借する、というとんでもない行動を取ったから。
ダーウィン港は、地図を見れば判るけど、インド洋から東アジアへ向けた重要航路であるマラッカ海峡を抜けた後、中国が軍事拠点化しつつある南沙諸島方面を迂回した場合に通る場所を、塞げる位置にある。
そんな場所だから、アメリカの海兵隊が駐屯しているぐらいの要衝であり、南沙諸島ダーウィン港を基点に海上封鎖されると、インドネシアより東側はシーレーンを封鎖されてしまうのだ。
簡単に言えば、日米勢力と、インドを分断できる要所を、中国1国が抑えた訳である。
もちろん、そんな「飛び地」なんて、有事になれば簡単に制圧されてしまう訳だが、逆に言えば、有事一歩手前位の状況なら、いくらでも嫌がらせ(ハラスメント)攻撃の拠点として活用できる、と言う事でもある。
そんな要衝を中国に差し出すような国は、信頼できない、と言う立場なのよね。
中国に配慮ってのは、インドが中国を警戒しているって意味であり、オージーは同類だから信頼できないって意味になる。
閑話休題(それはさておき)
元々インドとオーストラリアは、共産国と資本主義国と言う対立陣営に居た事もあり、冷戦崩壊まではそんなに仲が良くなかった。
冷戦後は、商売関係で相互接近が進んだけれど、根本的に人種差別主義が蔓延しているオーストラリアでは、アジア人差別が酷く、2007年から2009年の3年間だけで「カレー狩り」と称してインド人留学生を襲撃する事件が1500件以上も発生し、一部は殺人にまで発展している上、襲撃後に留学生の財産まで略奪すると言う無法っぷりもあり、インド人のオーストラリア人に対する印象は、底辺に近い物がある。
もちろん、2010年以降も事件は続いている。
更にゲスい事に、オーストラリアはこの明白な人種差別犯罪を、ヘイトクライムとして認めず、謝罪もしていないらしい。
さすが、オーストコリアン、汚い!
ちなみに、この「在豪インド人連続襲撃事件」の原因は、元々人種差別が酷い文化的な下地だけでなく、オーストラリアの移民政策の欠陥でもあった。
無制限に移民受け入れしてたら、中国とインド人が大挙して押し寄せ、留学するような知的エリートのインド人が、オーストラリアの中産階級の仕事を奪ってしまった為、仕事を奪われたプアーホワイトがヘイトを拗らせたのだ。
そして、この問題の根が深い所は、プアーホワイトだけでなく仕事を奪われた移民同士の間でもヘイトの連鎖が発生しており、ヘイトをむき出しにしているのが、白人に限らない点。
元々のオーストラリア人は、アボリジニとの混血や、昔からの移民の末裔とか、有色人種が多く、彼らは白人よりずっと貧しい人が多いので、当然の結果である。
この教訓から学ぶべきは、移民なのに同一人種や文化民だけで独自のコミュニティを作り上げて、行政を乗っ取るような連中は、移民として受け入れちゃ駄目なんだということ。
少なくとも、民主主義国では。
第二次世界大戦で、アメリカが日本を占領はしても、併合しなかったのは、1億近い日本人を国民として合併したら、早晩に天皇一族がアメリカ大統領に就任しかねないって恐れたのが理由の一つだった訳だし。
結局、出身国の利益を優先して、移民先の国を割るような連中を、既存の国民と同一の権利を保障して諸手で迎え入れるのは、愚か者の所業としか言いようが無い。