gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「月面に日本人」目指す、米構想に参加検討へ : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

文部科学省は1日、今後の国際宇宙探査に関する報告書案を公表した。
米国が2020年代に計画している月上空の宇宙基地建設構想への参加を目指す方針を示した。
報告書案は、1日午前に開かれた政府の宇宙政策委員会で了承された。政府は報告書案の内容を盛り込んだ宇宙基本計画の工程表改訂版を、今月中旬に正式決定する。米国の宇宙基地構想に技術面で貢献することで、日本人宇宙飛行士による初の月面有人探査を実現したい考えだ。
報告書案は、藤崎一郎・前駐米大使ら専門家で作る有識者会議が取りまとめた。月の有人探査を目指す理由については、月の資源から将来の火星有人探査などに必要なロケット燃料を調達できる可能性などに言及した。国際宇宙探査に参加することによって、科学技術の発展や産業競争力の向上、安全保障面などの利点があると指摘している。
(後略)

http://www.yomiuri.co.jp/science/20171201-OYT1T50059.html

出資比率によっては、日本人も連れてってくれるかもしれんけど、数百億円程度なら金だけ貰って、お情け程度の技術供与が関の山だと思われ。
かと言って、数千億とか兆単位の金を出すなら、その金を日本の宇宙開発に使った方が何百倍も有意義なんだけど、日本のバ官僚はリスクを嫌うから、100%近い確度があるか、責任をなすりつけられる相手が居なければ、何も出来ない。
そもそも、今更アメリカ政府が月に人を送るメリットはほぼ無く*1、あるとしても、アメリカの宇宙ベンチャーが月に進出する際の足がかりを作って提供するって話ぐらいで、その場合、日本はアメリカ企業の利益の為に日本人の税金を投入するっていう話になる。
実に、馬鹿馬鹿しい。
それぐらいなら、日本もJAXAから人材を放出して、アメリカの宇宙ベンチャーと同レベルの有人宇宙飛行会社を設立し、実際に出来ると判ってから、交渉して相乗りした方が、費用もリスクも小さく、ずっと有益なんだけど、宇宙に対する大方針が、政治家にも官僚にも無いからなぁ。
公には言えないが、日本のロケット技術は、潜在的核(と弾道ミサイル技術)保有国としての力を得る為のものであり、だからこそ、金が掛かる割に軍事的意義の小さい有人宇宙飛行ではなく、ロケット開発と衛星打ち上げに偏っていた面がある。
しかし、時代が下って、二世、三世議員といった中韓とか米英に対する「対抗」という意識の無い、ポチ気質で平和ボケした政治業者が蔓延した結果、そうした本質的な意義を理解できず、「金の無駄」と削減するようになり、今に至っている。
北朝鮮の脅威が高まった今こそ、日本も宇宙開発技術に対して、「いざとなったら軍事転用も可能な」ように、何らかの方針を示すべきなんだけど、出てきたのがコレってのは、政官両方で未来へのプランが無い事を示している。

*1:宇宙条約によって、国家による月の領有は禁止されている。その抜け穴が、個人や法人による占有となる。この抜け穴を塞いだ月条約を批准する宇宙技術保有国は、日本を含めて存在していない