gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

アメリカ製兵器 もっと買え? | 特集記事 | NHK政治マガジン

「私が大事だと思うのは、安倍総理大臣がアメリカから大量の兵器を購入することだ。アメリカは世界最高の兵器を生産している。(兵器の購入は)アメリカには雇用を産みだし、日本には安全をもたらす」 注目を集めた、初めて日本を訪問したアメリトランプ大統領の発言。防衛省幹部は、この発言に困惑の表情を浮かべ、「もっとアメリカの装備品を買えというのか。防衛は産業政策ではないのだが…」とつぶやきました。日本は、果たしてアメリカから兵器、防衛装備品を「大量購入」するのか? アメリカとの防衛装備品の取り引きの実態を追いました。
(政治部防衛省担当記者 ・西井建介)
(中略)
安倍総理大臣の発言を聞いて、直ちに、防衛省幹部に取材しました。すると、幹部の1人は、「すでに決まっている購入計画に改めて言及しただけだ」と解説しました。
(後略)

https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/1486.html

これだけで内容は終わっているニュース記事。
未だに、「アメリカのモンキーモデル兵器を懲罰的に高く買わされている、押し付けられている」って思考の人が少なくなくて驚くんだけど、日米貿易摩擦が問題視され、無能で役立たずのCIAに「コントロール可能な敵」認定されて、経済攻撃を受けていた80から90年代ならともかく、日本がバブル崩壊し、更にはCIAの無能が明らかになった911以降は、全く状況が変わってきている。
日米貿易摩擦が問題視されていた当時、F2戦闘機開発に加え、こんごう型イージス艦の購入などが「押し付けられた」これは事実だ。
F2開発では、アメリカに都合の良い条件を押し付けられ、クソ高い金を払ったイージスシステムも最新のベースラインは供給されず、当時の話だけを見れば、「アメリカのモンキーモデル兵器を懲罰的に高く買わされている、押し付けられている」という認識も仕方がない部分があるだろう。
しかし、911以降、アメリカは非対称戦・対テロ戦争を掲げるようになり、高価で高性能な、大国同士の戦争で使う兵器より、安価でそこそこの性能の兵器が必要になり、しかし大国同士の戦争を見据えての兵器開発も必要になったため、日本にその一部を肩代わりさせる、と言う目的の元、露骨なモンキーモデルの供給は止めて、MDなどの一部では日米共同研究もするようになった。
アメリカから、アメリカしか持って居ないような最新兵器を買える、と言うのは、アメリカ同盟国の特権であり、メリットになっている。
F22は中国の強硬なロビー活動の結果、日本は調達できなかったが、F35は共同開発国と同等の、フルスペックの機体を調達できているし、イージスシステムも最新ベースラインの物が買えている。
現時点のアメリカからのFMS購入は、妥当な範囲に収まっている。
これが嫌なら、欧州の様に自分たちで最新兵器を開発するべきであり、その研究予算を韓国以下の額しか出していない日本人が、文句を言うのは筋違いだ。
そりゃ、たった10年前までの、日本を潜在敵として中国の下に置いていたアメリカにはムカツクし、未だに日本の立場は弱いままだが、古い認識で現状を正しく認識できないのでは、無用な敵を作るだけなのだ。
もちろん、将来的なアメリカ依存を止める為に、今から1兆円規模の兵器開発予算を認めてくれるなら、20年以内に日本は通常兵器で大国として恥ずかしくないレベルまで行けると思うよ?