中国大陸に対抗の「空母キラー」量産へ/台湾 | 政治 | 中央社フォーカス台湾
(台北 15日 中央社)台湾が自主建造した初のステルスコルベット「沱江」は来年から本格的な量産が開始され、2025年に3隻が完成する見通しであることが分かった。厳徳発・国防部長(国防相)と李宗孝・海軍司令部参謀長が14日、立法院(国会)外交及び国防委員会で明らかにした。
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201805150003.aspx
ステルス性に優れ、速いスピードで中国大陸の空母などに近づいて攻撃することができる沱江。厳部長らによると、戦力増強の加速化を図るため、沱江の量産スケジュールを、計画していた3段階から2段階に短縮させる。第1段階の3隻は2025年に完成するほか、8隻の建造を予定している第2段階も来年か再来年に始動する可能性があるという。
沱江は全長60メートル、全幅14メートル、排水量500トンの双胴船で、最高速力は38ノット(時速約70キロ)。対艦ミサイル雄風2、雄風3の搭載や魚雷の装備が可能で、「空母キラー」として期待されるが、現在、中華民国海軍が保有しているのは、2014年末に引き渡された初号艦の1隻のみ。
(游凱翔/編集:羅友辰)
船体規模と言い、武装と言い、単なる「ちょっと豪華なミサイル艇」でしかなく、かつて中国が400隻以上のミサイル艇を集中配備して、アメリカの機動艦隊を相手に対抗しようと考えていた時期があったけれど、結局は大型艦艇が充実して来ると、ほとんど特攻と変わらない相打ち上等の戦術を捨てている。
普通に考えると当たり前なのだが。
小型のミサイル艇に搭載できるレーダーより、対艦ミサイルの方が射程が長い。
つまり、ミサイル艇を使う限り、搭載するミサイルは本来の性能以下の射程で撃つしかなく、同じミサイルを配備する、駆逐艦などの大型艦艇から
ミサイルの射程が長い現代戦では、ミサイルの射程以下のレーダーしか載らない小型艦艇は、戦力にならないのだ。
加えて言うなら、最高38ノット(70km/h)出せるような高速艇だとしても、鈍足な亜音速で飛ぶ安価なミサイルですら、その15倍近い速度が出る訳で、ロックオンされれば逃げる事は不可能だ。
結果として、魚雷艇とかミサイル艇と呼ばれる艦種は、近代海軍同士の戦闘では、ほぼ無力な存在と化し、数を頼みに特攻して、運が良ければ相手と刺し違える事が「できるかもしれない」というレベルの役に立たない兵器になっている。*1
この点を、実際にアメリカ軍相手に、400隻ものミサイル艇を揃えて対抗しようとしていた中国人民海軍*2は、嫌と言う程理解しており、台湾がたった11隻しか揃えられないミサイル艇に「ムダ金」を費やしてくれるなら、ニヤニヤが止まらないだろう。
同時に、「空母キラー」として「潜水艦の脅威」は「一定以上ある」という知見もあるから、台湾に対する潜水艦売却に関しては、フランスやドイツに中国が圧力をかけ、アメリカ以外の国が売れない状況になっている。
もし、韓国がもう少しまともな外交感覚があって、アメリカに対する二心無き同盟国だったなら、アメリカは韓国の潜水艦*3を台湾に売るように繋ぎを付けていたかもね。
…まあ、韓国は中国の機嫌を損ねられないから、絶対に台湾へ潜水艦の売却はしないけど。