gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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アニメ化決定のラノベ、出荷停止 原作者が差別ツイート:朝日新聞デジタル

アニメ化が決まっていたライトノベル二度目の人生を異世界で」の原作者が、中国や韓国に対する差別的な発言をしたとして、出版元のホビージャパンは6日、これまでに刊行された計18巻を出荷停止にすることを決めた。アニメの公式サイトも、放送及び制作の中止を発表した。
5月下旬のアニメ化発表後、過去に原作者の「まいん」氏がツイッターに、「中国人が道徳心って言葉を知ってたなんて」「日本の最大の不幸は、隣に姦国という世界最悪の動物が住んでいること」などと投稿したとネット上で指摘された。ホビージャパンはこれらが事実と認め「作品の内容とは切り分けるべき事項ではありますが、著者が過去に発信したツイートは不適切な内容だった」とのコメントを6日に発表した。投稿はすでに削除されている。
まいん氏は5日、ツイッターに「事実関係を正確に把握せず、深い考えもなく行った発言ではありますが、行きすぎた内容であったことを深く反省しており、不快に思われた皆さまのお許しを頂けるとは思っておりませんが、心より謝罪させて頂きたい」などと投稿した。ホビージャパンの担当者は朝日新聞の取材に「差別を助長する意図はなかったが、表現的に無視ができない内容だった。多くの人の心情を害したと認識している」と述べた。秋に放送開始のアニメ版に出演…
(後略)

https://www.asahi.com/articles/ASL665GKQL66UCLV00G.html

自分自身、ブログにヘイトスピーチと言われかねない意見を書いている自覚があるので、擁護しても「自己保身の為だろう」と思われかねないのだが、あえて書こうと思う。
今現在進行形でそうした発言を繰り返しているなら、ソレを理由に、今非難される事は仕方ないと思う。
しかし、わざわざ過去の発言を掘り返して、今を非難する、という流れで、完全に叩き潰されてしまったと言うこの話は、ヘイトを武器に言論弾圧をしたい人達に誤った成功体験を与えてしまった、と言う点で、非常に不味い事の様に思える。
これが許されるなら、過去の失言や暴言で多少の謝罪のみで、のうのうと立場を維持している政治家や芸能人など、今からでも二度と起き上がれないぐらいに叩かれていなければおかしいのだ。
しかし、現実にはそうなっていない。
検索性が悪いから、ネットで掘り起こされていないだけで、「公共の場である」、雑誌のインタビューや新聞記事などで、「今の感覚で言えば、これ不味いんじゃねーの?」という発言をしている人間は少なくないだろう。
レンホーなんて、自身の国籍について理解している発言が雑誌のインタビューに残っていたにも拘らず、二重国籍問題で嘘やスットボケを繰り返した卑怯者だが、未だに政治家として他人を批判しながら飯を食って居る。
また、昔から、クリエイターの人間性と、作品の素晴らしさは「別物」というのが当たり前の話だった。
資本主義社会である欧米で大人気のアニメ監督である宮崎駿は、ガチガチの共産主義者だし、マニアックな人気のある押井守も、かつては学生運動に傾倒し事もあり、無政府主義に近い反権力をモチーフにする傾向があるし、北野武なんか軍団作って出版社にカチコミをかけた事もある前科者である。
しかし、それらは「作品には基本的に無関係」であり、作品の評価に監督の政治的信条や、人格を加味する人はいないだろう。
これに限らず、戦前の文筆家なんて、どんなに綺麗な文章を書いていても、売れる前はヒモと大差無い生活無能力者で嫁にたかり暮らし、売れれば嫁を捨てて浮気するようなクズがゴロゴロ居た。
ただ、そういった「プライベート」に近い話は、インターネット普及前には、ほとんど「知る人ぞ知る」というレベルの話だった訳で、載った媒体も雑誌など、後世まで残り難い媒体だったから、インターネットで容易に検索できないので、炎上していないだけだ。
ぶっちゃけ、この問題は、掘り下げれば掘り下げるほどに、有名人ほど、誘爆の危険が高まる、と言った酷い案件だから、出版社などは作者を切り捨てて早期の解決を図っているようだが、これは長期的には民主主義と犯罪者更生という2つの社会的秩序を揺るがす事件だ。
もし、この件にあるような「過去の発言から一つでも失言を見つけ、ポリコレ棒で殴れば、気に入らない相手を幾らでも潰せる」という事例が続くようなら、ネットに限らず公で自由な言論などと言う物は無くなり、表向きには空疎な綺麗事が飛び交いつつ、5chのような「匿名掲示板」が求められる世界へと、劣化して行くだろう。
これは、控えめに言って民主主義の自殺だ。
また、本件を擁護ているツイートに絡んでいる人の発言だったが「思想は反省しても変わらないのだから、過去の発言でも謝罪しても許されない」等と言う、どっかの半島民の様な「狂った常識」が蔓延すれば、「人間は反省し、変わる事は出来ない生き物だ」という事になり、「犯罪者には更生の余地が無いので、刑務所に入れず一律死刑にすればよい」と言う話にもなりかねない。
後者は極端な話だが、「思想は反省しても謝罪しても変わらない」なんて暴言がポリコレ棒を持った野蛮人の間でまかり通る以上、笑い話では無いのだ。
そして、一番まずいのが、今回の件に関して、炎上してしまった以上、アニメ化が潰れる所までは、まあ仕方がない部分もある。
しかし、既刊まで全て潰す、と言うのは幾らなんでも出版社の勇み足であり、言論弾圧に「自主的に」屈したと言う悪しき前例を作ったと言う点で、HJ編集部は、汚点を作ったと思う。
そして、こういった危惧や意見が、社会の公器たる新聞から全く出て来ない、と言う辺りに、日本のマスメディアの低質さが浮き彫りにされていると思う。
まあ、このニュース記事を、慰安婦問題を捏造した朝日新聞が、責め論調で記事にしている辺り、判り切っている話ではあるが。
追記。
限りなくどうでも良い余談だが、自分の場合、ブログやSNS用のアカウントと、創作系、有料サービスにおけるアカウントは完全に別なアカウント名を使用している。
これは別に炎上対策と言う訳でなく、「カネが関わらない個人が好き勝手やる為のアカウント」と「決済など必要でお金と紐づいたアカウント」の違いである。
最近は、有名SNSのアカウントを使った認証も可能だが、アレをやり過ぎると、何らかの理由でそのアカウントがBANされた時にリカバリーが効かないので、個別にIDとパスワードを設定している。
頑なに便利な機能を使おうとしないオッサン脳ではあるが、リスクヘッジにはなるものなのよ。
追記の追記。
情報を集めていたら、「ヘイトスピーチが炎上した経緯」が非常に中国人らしい、酷い話だと知って、呆れる。
要約すると、新作アニメ化作品だから、と海賊版を翻訳している連中が、コミックや原作を翻訳してみたら、内容的に中韓を揶揄するものが含まれていた、と判って激怒して拡散、海賊版作品を読んでイキった中国人による、関係者への脅迫騒動などを引き起こしていた。
それが日本で声優の降板という形に結実し、ニュースになって、一気に燃え広がったらしい。
この経緯で「虫国」と言われて怒るのは、むしろ恥なんじゃないスかねぇ?
泥棒が盗んだ本を勝手に翻訳してばら撒いて、その内容に怒ってるんだから。