英、宇宙でもEU離脱＝自前の測位システム構築へ（時事通信） - Yahoo!ニュース

【ロンドン時事】メイ英政権は1日、来年3月末に予定される欧州連合（EU）離脱に伴い、全地球測位システム（GPS）のEU版「ガリレオ」計画から脱退すると発表した。
代わりに自前のシステムを構築する方針だが、宇宙政策でも欧州の亀裂が露呈した格好だ。
英国はガリレオ開発のため、EU加盟国として計約12億ポンド（約1700億円）を拠出。民生利用は可能だが、離脱後はEU域外国となるため、警察や救命救急、国境警備など安全保障に関わる政府専用サービスの設計・開発から締め出される。英国は離脱交渉で開発への参加継続を要請してきたが、EU側は首を縦に振らなかった。
メイ首相は「軍を不確かなシステムに依存させるわけにはいかない。（EUの）締め出し決定を踏まえると、代替案を模索するのが正解だ」と説明した。　

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伝統的に、島国でユーラシア大陸とは距離間のある英国と、大陸国家、陸軍国家として欧州で強い立場を持つフランスとは、仲があまりよろしくない。
なので、イギリスがＥＵ離脱する場合、軍事的にはフランスが盟主となるＥＵと対立する可能性を完全には否定できないので、軍事的な独立は必須になる。
だから、アメリカと軍事同盟を汲んでＧＰＳを継続利用するか、日本の様に地域衛星系(最小7基)で衛星測位システムを構築するかの２択しかない。
しかし、そもそもアメリカのＧＰＳに依存するのが軍事的に不味い、と言う理由でＥＵのガリレオ(最小24基体制)を構築した訳で、ＧＰＳにもガリレオにも依存は出来ないから、結局は自前で衛星測位システムを構築するしかない結論になる。
問題は、専守防衛の日本や、盛大に戦争するにしても中国が相手で、海外進出する必要性の薄いインドなら、地域衛星系の衛星測位システムでも事足りるんだけど、腐っても一度は世界の海を制覇した英国の場合、海外遠征可能な空母機動艦隊に、海外独立行政区等をカバーしようと考えると、地域衛星系では足りない可能性が高い。
かといって、アメリカや中国の様に１国で全地球衛星系の衛星測位システムを構築するのは、経済的に難しい。
妥協案としては、大陸の反対側で、戦争する可能性がほとんどない日本やインドと同盟して、必要ならそっちの衛星網を使わせてもらう、と言うのが割と現実的じゃないかと。
ただ、その場合、南北アメリカ大陸とかアフリカ方面は全く手薄になるから、そっちでは戦えないけど。