gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ドイツ、F35戦闘機の調達はしない模様 トーネード後継 : 大艦巨砲主義!

ドイツ、F35戦闘機の調達はしない模様 トーネード後継 : 大艦巨砲主義!

軍事ニュースサイト「Defense News」は、ドイツ国防省はトーネードに代わる機体として米国の第5世代戦闘機F35を調達しないと報じた。
ドイツは後継機として2機を検討している。欧州の第4世代戦闘機ユーロファイターか、米ボーイング社のF/A-18戦闘攻撃機だ。
英仏などの欧州諸国はF35の購入契約を結んでいたが、調達を中止する意向を明らかにしていた。

https://jp.sputniknews.com/politics/201902025878860/

ソースがスプートニクと言う時点でなぁ…。
そもそもドイツは開発パートナーでもなく、日本や韓国と同じ「言い値で買う側」なので、F35は「選択肢の一つ」でしかない。
加えて、ドイツは次世代戦闘機としては「無人機」を推しており、フランスとの共同開発が進められている。
自前の開発計画があるし、日本のように直近の脅威に対抗する必要が無いので、のんびり自主開発している余裕もある。
そして、ドイツの開発パートナーがフランスである事も重要。
イギリスのEU離脱により、イギリスと同じ性能の戦闘機を持っているのが、デメリットになっている。
イギリスがEUに居た頃は、EF2000のように欧州全体で同じ機種を使ってても問題なかったが、万が一にもイギリスと敵対した時に、互いに手の内がバレバレの兵器で戦うのは、リスクでしかない。
である以上、ドイツやフランスがF35を調達する可能性は、まあ極小になるよね?
実際、候補に挙がっているEF2000トランシェ3Bも、FA18E/Fも、イギリスは調達予定が無い。*1
余談だけど、まだ影も形も無い第6世代戦闘機に関して、アメリカは2011年に「大型攻撃機」を発表している。
コンセプトとしては中国のJ20に近い物で、過去の「ミサイルキャリアー論」に近い話になるが、時代が下る程に戦闘機同士の格闘戦、というものが激的に減少しているので、より遠くを見る目(レーダーとネットワーク)と、より遠くを攻撃できる手段(長距離ミサイルやレーザー)を持ち、長大な航続距離を持つべきと言うもので、将来的な拡張性を見込んで機体の大型化、そしてある程度のダメージリカバリー能力を持つべきとの見解を示している…が、ふつーに考えて、これ情報戦だよね?
なお、中国がJ20を初飛行させたのは、2011年。
アメリカの「第6世代戦闘機」研究は、当然、「発表された2011年より前」に進められていたのだし、2005年に運用開始したアメリカのF22をベースにコピー機研究を進めていた中国のJ20が、2011年に初飛行したとしても、驚くべき話ではない。
ただ、殆ど爆撃機サイズ、というステルスには不向きな大型機体としてJ20が開発されたのは、この辺りと無関係ではないと思っている。
そのうち、アメリカの目指す本当の「第6世代戦闘機」が見えてくると思うけど、J20と同じ方向性と言う可能性は、あまり高くないと見込んでいる。

*1:イギリスは、トランシェ3Aも保有機数を削って16機まで削減している