ファーウェイ採用すればドイツ軍との通信を断つ、米欧州軍司令官 写真1枚 国際ニュース：AFPBB News

ファーウェイ採用すればドイツ軍との通信を断つ、米欧州軍司令官　写真1枚　国際ニュース：AFPBB News

【3月14日 AFP】中国の通信機器大手、華為技術（ファーウェイ、Huawei）をめぐり、米国が欧州諸国に対して、同社を第5世代（5G）移動通信網構築への参入から排除するよう圧力を強めている。米欧州軍のカーティス・スカパロッティ（Curtis Scaparrotti）司令官は13日、ドイツがファーウェイの技術を採用した場合には、ドイツ軍との通信を断つ方針を示した。
米国と欧州の同盟国は、中国政府と緊密な関係にあるファーウェイは安全保障上のリスクをもたらすと懸念し、5G通信網構築の入札からファーウェイを排除してきた。
北大西洋条約機構（NATO）軍最高司令官を兼務するスカパロッティ氏は13日の米下院軍事委員会で、ドイツを念頭に置いた欧州との貿易交渉に関する質問を受け、「特に5Gについて、周波数帯域幅の情報処理能力や性能は途方もないという点で、電気通信の根幹に関わる」と懸念を示し、防衛通信網内にそうした危険が存在する国とは通信しない考えだと述べた。
ファーウェイの5G技術は、スウェーデンの通信機器大手エリクソン（Ericsson）やフィンランドの通信機器大手ノキア（Nokia）といった競合他社をはるかにしのぐと高い評判を得ており、早急に5G通信網を展開したい通信事業者にとっては魅力的な選択肢となっている。(c)AFP

https://www.afpbb.com/articles/-/3215655

当然の判断。
あと、ファーウェイの優位点は、中国の国策企業としてダンピングして市場独占を狙った結果の「価格性能比の良さ」であって、技術的優位じゃない。
５Ｇってのは「通信規格」なんだから。
ちなみに、ファーウェイを含む中国企業が５Ｇ規格に於いて特許を保有しているのは３６％と言われていて、これはアメリカ企業の１４％に比べてもダントツに多い。
中国がここ数年、今更のように海賊版や知財の取り締まりに頑張る素振りを見せているのは、これの知財を「中国は知財無視で、海賊版を取り締まって居ないので…」と報復的な懲罰で無償利用されてしまうと、大損してしまう為。
実際、４Ｇまでの規格使用に際して、中国は欧米に、莫大な特許使用料を支払っている。
５Ｇは中国にとって、日本のハイブリッド自動車みたいな立場なのだ。
だから、この３６％の知財を、米中経済戦争の手札として使ってしまうと、残り６４％の、日米欧韓が持つ知財を停止されてしまって、中国の５Ｇ特許占有が頓挫してしまう。
その場合、数兆円もかけて研究した５Ｇの知財が無駄になってしまうから、これを中国以外の企業に使わせない、と言う手は使えない。
結論として、５Ｇ機器を製造するメーカー間に「特許利用によって発生する価格的劣位」はあっても「競合他社をはるかにしのぐ技術的優位」は無いのである。
勿論、価格競争力を優先して特許回避し、性能を劣る製品を作ればその限りではないし、細かいレベルでの技術格差はあるんだけど。