日本が空母保有するなら最初は海外から買うべきではないか？ : 大艦巨砲主義！
日本が空母保有するなら最初は海外から買うべきではないか？ : 大艦巨砲主義！
全く、そうは思わない。
通常動力空母の艦体だけなら、軍艦を自国建造して居る国なら、大体の国が作れる。
蒸気カタパルトをアメリカから買えず、スキージャンプ式なら、ぶっちゃけ、韓国でも作れる。*1
重要なのは、空母運用に関わるノウハウであって、中国が遼寧をフル回転させて経験値稼ぎを頑張っているのは、世界でもアメリカしか持っていない、正規空母の運用ノウハウを研究する為であり、完成品の空母をポンと買った所で、空母運用のノウハウがゼロなら、意味が無い。*2
大体、クイーン・エリザベス級は、カタパルト非搭載のスキージャンプ式なので、技術的に見るべきものが無く、いずも型護衛艦のスケールアップで同等レベルの艦は作れてしまう。
ちなみに、いずも型はクイーン・エリザベス級の１／３の排水量で、お値段１／４の１１００億円。
どう考えても、国内建造した方が安いし、国内に金が落ちるので経済的にも良い事づくめ。
アメリカから退役するニミッツ級を中古で買う*3とかでもない限り、日本がいずも型で、日本なりのノウハウを積み上げていく方が、長い目で見て利益が大きいと思う。
ついでに言うなら、日本の軍隊が「専守防衛しかしないなら」、正規空母*4を持つ価値が殆ど無い。
シーレーン防衛に必要な艦隊防空レベルで良いなら、ソビエトの様に重航空巡洋艦*5で必要十分なのだ。
必要なのは、島嶼奪還用のアメリカ級強襲揚陸艦のような、大型揚陸艦であって、七つの海を越えて戦力投射可能になる空母機動艦隊ではない。
かつて、ソビエトがアメリカに対抗して建造した、初の正規空母…の前身となるアドミラル・クズネツォフ級を戦力化する前に、膨大な軍事費を支えられず、経済問題で崩壊した歴史を思うと、ソビエト同様のランドパワー国家である中国が、シーパワー国家であるアメリカに対抗する為に、ソビエトからアドミラル・クズネツォフ級を引き継いで、正規空母として改装し、遼寧を生み出した事も、遼寧のコピーである国産空母を量産している所でバブル崩壊が隠せなくなって、それでも軍事費だけは増え続けているのを見て、歴史は繰り返すんだなぁ…としみじみ。
