gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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軽巡洋艦と駆逐艦の違いって何だよ? 両方とも雷撃できるし軽巡でよくね? : 大艦巨砲主義!

軽巡洋艦と駆逐艦の違いって何だよ? 両方とも雷撃できるし軽巡でよくね? : 大艦巨砲主義!
当時は艦艇の区分に国際的なルールが一応あったので…。
今は、各国が適当に自称しているから、めちゃくちゃだけど。
なお、昔は駆逐艦なんて、正規艦艇の一つと認められず、補助艦艇扱いだったけれど、戦後は矛が優勢になりすぎて、駆逐艦サイズのコンパクトさで必要十分な火力が持てる上、装甲が逆に価値を激減させたから、高価値の大型艦艇を持つメリットが薄れてしまった。
それが行き過ぎて、一時期は、駆逐艦どころか、ミサイル艇で主力艦を狙わせる、今考えると、ほとんど特攻じみた戦術が流行ったけれど、ミサイルの射程が搭載可能なレーダーの探知距離を越え、ミサイルの価格高騰でミサイル艇より乗せるミサイルのお値段の方が高くなってしまい、長距離レーダーを搭載可能なサイズの艦が「最低ライン」となる。
5-7000tクラスのミサイル駆逐艦が、先進国で艦隊の主力になっているのは、搭載可能な長距離レーダーとミサイルの搭載数のバランスから求められた結果なのだ。
しかし、ロシア海軍が顕著だけど、金食い虫の海軍で「予算圧縮」を考える場合、艦艇を大型化して、多機能艦として纏めて、艦数を減らしてしまうのが、人件費や維持費の圧縮に繋がる。
だから、ロシア海軍の主力艦艇には、重巡軽巡と言った2万トンを超える大型艦が多いし、駆逐艦も満載8000t級と大型で、それ以下はフリゲートコルベットになる。
アメリカも冷戦崩壊後の軍縮によって、色々と予算削減を繰り返すうちに、1万5千トン近いズムウォルト級といった大型艦艇の開発と配備を進めようとしてたんだけど、中国と言う脅威が現実化した事で、撃沈されるとダメージが大きい高価値な大型艦となったズムウォルト級はさっさと追加建造を止めている。*1
艦がデカい戦術的なメリットは、単純に耐久力の向上と、搭載武装の増強なんだけど、矛が強すぎる現代戦では、10万トンの空母が数発の対艦ミサイルで轟沈してしまう状況なので、耐久力の向上とか誤差だし、むしろ的が大きくなってしまう方が問題がある。
更に、武装自体が高価格化しているので、搭載武装が増えれば増える程、撃沈された時の被害額が増えてしまうので、デメリットもある話だから、一概に沢山兵器が積めれば良い、という話でもない。
結局、5-7000tクラスのミサイル駆逐艦コスパ的には最も良い、と言うのが現時点の結論。
個人的には、ミサイル駆逐艦は「現代の戦艦」と言える主力で、艦隊のワークホースとされる2000t以上5000t未満の汎用駆逐艦が、「現代の巡洋艦」で、1000t前後のフリゲートコルベットが、「現代の駆逐艦」と言えるんじゃないかと思っている。
ミサイル艇とか巡視船が、補助艦艇枠。

*1:逆に中国は、ズムウォルト級をパクった055型駆逐艦を大量増産している。有り余る軍事費に舞い上がっているだけだろうけれど…経済失速した今となっては、将来的な維持経費に頭を抱えること請け合いである