gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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Kirinチップにまで暗雲。英ARM、ファーウェイに取引停止 – すまほん!!

Kirinチップにまで暗雲。英ARM、ファーウェイに取引停止 – すまほん!!

英公共放送BBCは、英国を拠点とするARMの内部文書をリーク。ARMがHuaweiとの取引を停止、米国の取引制限を遵守するよう社内通達したことがわかりました。
全ての有効な契約、サポート、保留中の契約を停止するよう従業員に指示したとのことです。
英国を拠点としているARMですが、BBCが伝えるところによれば、設計の多くが米国原産技術に準拠することから取引制限が適用されるとのこと。
Huaweiスマートフォンはプロセッサに主にHiSilicon Kirinチップを採用しています。Huawei子会社のHiSiliconは内製率が高いとの見方が一般的に浸透していた一方、米国に依存している面もあり、何より虎の子のKirinチップはCPUコアとGPUコアをARM開発ベースとしています。
ARMは1990年設立のチップ設計企業。2016年9月にSoftBankに買収されています。ARMはプロセッサ自体の製造ではなく半導体技術やアーキテクチャをライセンス提供しており、QualcommはSnapdragonに、SamsungはExynosに、AppleはAxxチップに、そしてHiSiliconはKirinに、ARMの技術を用いています。

https://smhn.info/201905-arm-stop-provide-to-huawei

この基幹レベルの知財を「使えなくなる」と、完全にゼロベースからのアーキテクチャ開発が必要になる。
今まで積み上げた中国側のチップ製造開発ノウハウだけでなく、OSのカーネルレベルからの経験もツールも、ほとんど揮発してしまうので、中国は間違いなく「知財を無視して使い続ける」という手段に出る。
ファーウェイCEOが、今年の秋には独自OSが出せるとか言ってるけれど、チップレベルでの互換性が維持できなくなった以上、その話も「真っ当に知財を守るなら」ご破算になる筈だが、長い間、海賊版OSでやってきた民族だから、今更「(欧米の顔色をうかがって)お行儀よくする必要なんてない」とか本気で思っているのだろう。
中国人が、有史以来「お行儀よくしていた」時代なんて、微塵も無いのにな…。
追記。
追加の情報を調べてみると、そこまで深刻な話ではなく、ARMから提供されているライセンスは、v8に関しては恒久利用ライセンスなので、現時点でARM-v8をベースにしたSoC開発と製造自体は、継続して行えるらしい。
ただし、ARMがv9を出した時点で、そのライセンス提供を受けられないならば、その時点で中国はv8を独自に発展させるだけの技術的なバックボーンを持たない為、旧世代となるv8でSoCを作り続けるしかなく、性能的に劣勢となるだろう、とのこと。
ちなみに、ARMv7アーキテクチャが出始めたのが、2004年。v7を拡張してARMv8が出たのが2012年。
…このペースで行くと、ARMv9は2020年頃には出る可能性があるので、もしアメリカの制裁が1年以上続くなら、その時点で中国はSoCの分野で世界中から取り残される事になる。