gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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海自FFMは排水量の無駄遣いなのか - Togetter

海自FFMは排水量の無駄遣いなのか - Togetter
FFM…コンパクト護衛艦と呼ばれる、3000t級護衛艦開発からスタートして生まれたこの艦種は、元々、米中デタントの流れで、超大国・大国と直接紛争が起きる可能性が減ったという視点から、高性能で高価格な7000tから9000tの大型駆逐艦より、コンパクトなワークホースとしての次期護衛艦の研究を、2005年にスタートし、2013年の25大綱・26中期防で、多機能護衛艦の存在が明らかになったもの。
この頃はまだ、オバマとキンペーの蜜月と、中国の経済成長がまだ強力に続き、中韓経済が強く結びついていたので、この頃は老朽化したDEの代替となる、2000tから2500tの護衛艦として研究されていた。
…が、2015年の後半、調子に乗った韓国が、とうとうオバマをキレさせて、一気に米韓関係が悪化し、オバマが韓国相手に圧力をかけて、THAAD配備に、日韓合意、GSOMIA締結と、韓国を中国から引きはがす動きを見せ、同時に米中関係にも暗雲が立ち込めはじめる。
そして、2017年のトランプ大統領就任で、再び超大国・大国と直接紛争が起きる可能性が高まった事から、3000tは3000tでも、実質1000t増しの3900tなんていう、増し盛りのコンパクト護衛艦(笑)になった、という経緯がある。
その意味では、従来型のDEに比べれば艦も大型化し、その分の武装もあるし、拡張性もある。
一方で、主力である7000tから9000tの大型駆逐艦に比べれば、排水量は半分なので、当然、武装は劣る訳だ。
しかし、FFMは艦隊のワークホースであるDEの代替であり、主力艦として殴り合いをする艦ではない。
なにより、スパイラル開発で、今のバッチ1は掃海艇の代替だし、バッチ2以降は、武装なども再検討される訳で。
現時点で、日本の4-6倍と言う膨大な軍事費を背景に、数と質で押してくるだろう中国海軍に対して、平時は安価に揃えられ、有事には撃沈辺りの戦力低下を局限できる、という手ごろな艦種、と評価される可能性もあるんじゃないかと。
つーか、最近、韓国が配備を口にした弾庫艦を、何でアメリカが断念したかって、ミサイルのお値段がクッソ高いから、弾庫艦を満たす程のミサイルを満載しているだけでアホみたいに金が掛かり、しかも、撃沈されれば大損害だから。*1
空母と同じ、守るべき高価値目標を増やすだけだからなんだよね。
それよか、複数の戦闘艦に高価な兵器を分散させて、一網打尽にされない方が、継戦能力的にも良いし、戦闘艦の数が増えれば、戦力運用の柔軟性に於いても、メリットが大きいのだから。
結局、ドズル閣下の「戦いは数だよ兄貴!」が至言と言う話。
…尤も、魚雷艇とか、武装漁船を何百隻集めようと、真っ当な軍艦相手には、勝負にならないから、ある程度の戦力の質も大切な訳だが。

*1:そもそも、現在就役しているミサイル駆逐艦のセルにすら、満載できるミサイルを保有していない、と言う貧乏臭い状況で、弾庫艦を満たす程のミサイルを調達できるのか、と言う問題もある