gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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米軍が主張する「40年前の一文」に韓国軍唖然、「戦時作戦統制権」返還が無意味に? -航空万能論GF-

米軍が主張する「40年前の一文」に韓国軍唖然、「戦時作戦統制権」返還が無意味に? -航空万能論GF-

40年前の1978年、米韓連合司令部を創設する際に盛り込まれた「国連司令官が米韓連合司令部を指揮することができる」という一文を米国が持ち出し、韓国が要求する「戦時作戦統制権」返還を有名無実化してしまった。
(中略)
有事の際は、米軍(在韓米軍司令官)が韓国軍を指揮する事になっているが、これを韓国軍が司令官、米軍(在韓米軍司令官)が副司令官を務める体制に変更し、韓国が「米韓連合司令部」を通じて韓国軍と在韓米軍を指揮出来るようにするというのが韓国側の希望だ。
(中略)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、任期が切れる2022年までに「戦時作戦統制権」の返還を受けると公言しており、のんびりしている暇はなく、今年の8月に「戦時作戦統制権」の返還を受けたという状況を想定し、韓国軍が司令官、米軍が副司令官を務める体制で指揮命令系統を確認する「米韓連合指揮所訓練」を実施した。
(中略)
40年前の1978年、米韓連合司令部を創設する際に盛り込まれた「国連司令官が米韓連合司令部を指揮することができる」という一文を米国が持ち出してきた。
(中略)
これでは韓国が念願の「戦時作戦統制権」を返還を受けても、在韓米軍司令官が今度は「国連司令官」という地位で、韓国軍を指揮することになり「戦時作戦統制権」の返還が何の意味も持たなくなってしまうからだ。
韓国軍は米軍の主張に反対したが、結局、米軍の主張通り、在韓米軍司令官が「国連司令官」という地位のまま「米韓連合指揮所訓練」が行われ、国連司令部は北朝鮮が日本にミサイルで攻撃を仕掛け、自衛隊が半島に介入する内容の訓練シナリオまで持ち出してきたという。
(後略)

https://grandfleet.info/military-trivia/returning-koreas-wartime-operational-control-meaningless/

つーか、常識的に考えて、戦時作戦統制権を韓国に戻したとしても、韓国軍…ひいては韓国政府が、在韓米軍に何らかの命令を下すなんて事を、アメリカが許す筈も無い。
である以上、アメリカが在韓米軍に対して、指揮権を維持できる余地を残すなんてのは当然。
ぶっちゃけ、戦時作戦統制権の韓国への完全返還は、「在韓米軍の撤退」とセットなのだ。
過去、戦時作戦統制権の返還を望んだ韓国政府が、アメリカが本気で戦時作戦統制権の返還をしようとしたら、慌てて断ったり、色々と条件を付けたのは、米韓同盟の事実上の消滅、そして対北朝鮮を韓国単独で行わなければならない、と言う現実を突きつけられていたからなのに、なにを今更。
ただし、北朝鮮の非核化という「トロフィー」と、米中対立の真っ最中という現実の前に、大陸に刺さったナイフである朝鮮半島の価値が、アメリカにとって高くなった今、アメリカが「米韓連合司令部の指揮権」を、自ら手放すなんて事は、する筈も無い。
それをするときは、上に書いたとおり、「在韓米軍の撤退(米韓同盟の破棄)」とセットなのだ。
結局、中国・北朝鮮の連合軍と戦っている時に、後ろから刺してきかねない韓国軍、と言うリスクをどこまで織り込んで戦争できるか、という辺りが、アメリカが韓国を切るか、残すかの損益分岐点になると思う。