gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国の威信崩れる、初の国産空母が就航延期…艦載できる戦闘機が“ない”と発覚 | ビジネスジャーナル

中国の威信崩れる、初の国産空母が就航延期…艦載できる戦闘機が“ない”と発覚 | ビジネスジャーナル

中国で初の国産空母である通称「001A」の就航が、当初予定の今年4月から大幅にずれ込んでいることが明らかになった。大きな原因は艦載機が決まらないことだ。
ウクライナから購入した中国初の空母「遼寧」の艦載機は「殲15(J-15)」だが、故障が多く事故も発生しており、海軍首脳は「艦載機としては不適格」として早々と断念。次の候補としては「殲31(J-31)」や「殲20(J-20)」が有力候補となっているものの、2つともは艦載機としては一長一短ありで、訓練でも満足な結果が出せず、001Aの就航は大幅に遅れて2020年代後半にもずれこむ可能性もあるという。
(中略)
香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によると、その最大のネックは艦載機だった。
当初、001Aは32機のJ-15戦闘機を搭載できると伝えられていた。だが、そのJ-15のエンジンや制御システムに問題があり、これまでに死亡事故1件を含む4件の墜落事故を起こしている。このうち2件は重大事故となっており、「空母着陸体制時に飛行システムのエラーが生じて墜落した」という。
(中略)
中国共産党機関紙「人民日報」系列の「人民網」も中国の軍事専門家、曹衛東氏の話として、「中国の遼寧艦と2隻目の空母艦載機の発艦方法はスキージャンプ型だ。現時点でステルス機を配備するならば、J-31の可能性が高い」と報じている。しかし、問題はJ-31はまだ初期段階で、現在、飛行試験を続けており、最終的な完成までにはまだ時間がかかるとみられていることだ。
(中略)
サウス紙によると、その間の臨時の代替機としてJ-20が検討されているものの、
(中略)
同紙は「陸上機として開発されたJ-20を空母で運用するということは、そう簡単な話ではなく、J-20艦載機化には10年前後の時間がかかる」と結論づけている。
(後略)

https://biz-journal.jp/2019/09/post_117594.html

うーーーーーーん。
J15の元になったSu33試作機だが、Su33自体が、Su27を艦載機化したものであり、Su27は中国で沢山ライセンス生産し、更には改良機であるJ11Bまで生産するぐらい、中国に取っては「なじみ深い」戦闘機なのだ。
実際、Su27の戦闘爆撃機仕様であるSu30MK2モドキであるJ16は、きちんと完成している。*1
だから、J15を「完成させられなかった」という事は、Su27系列機の戦闘機、飛行機としての部分ではなく、中国には技術的な蓄積の無い、純粋に「艦載機として必要な要素」で躓いている、と考えるべきで、その問題が解決しない内に、陸上機として開発されているJ20とかJ31を改良して、艦載機にします…と言われても、全く説得力が無い。
そして、艦載機の無い空母なんてのは、輸送艦より価値の無い、単なるデカい的である。
これは、中国人民軍の威信うんぬん以前の話で、鳴り物入りで絶賛増産中の空母に、艦載機が無いというのは、アメリカとの対立が、予定より早くに進んでいる現状、戦力投射能力の根幹、シーパワーの象徴である空母が使えないのは、あまりにも致命的な問題となる。
お手本さえあれば、時間もかからずコピーできる事は、過去の中国が証明している。
しかし、ロシアはコピーされる事が分かっていて、少量輸出を許可する筈も無い。
これは、ロシアからSu33を大量購入ワンチャンあるかもなぁ…。

*1:まあ、こちらもコピー元であるSu30MK2を購入しているのだが