gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ビジネス特集 激減のタコ 不可能だった養殖を実現へ | NHKニュース

スーパーで気軽に買えたタコが、最近値上がりして買いづらくなったと感じている方も、多いかもしれません。タコの国内の漁獲量が最盛期の3割にまで落ち込み、海外からの輸入も激減しているためです。
強い危機感をもった広島県尾道市にある研究機関は、不可能とも言われてきたタコの養殖につながる技術を開発しました。(広島放送局記者 寺西源太)
(中略)
なぜ、タコは値上がりしているのか。私は瀬戸内海有数のタコの産地、広島県三原市に向かい、長年、タコ漁を続けている赤穂清人さんの漁に同行しました。
軽快な手さばきで海底から引き上げられたタコつぼからは、大きなマダコが次々と顔を出しますが、赤穂さんの表情は険しいものでした。
「もう全然だめだよ。漁獲量は例年の3分の1以下で、この先どうなるのかわからず不安だ」(赤穂清人さん)漁獲量の減少は世界共通の悩みです。乱獲や海の環境の変化などが指摘されていますが、原因はわかっていません。
(中略)
海外からも輸入していますが、中国など世界的な需要の高まりで、最近では輸入量も激減し価格が高騰。「庶民の味」だったタコは、「高級食材」に変わりつつあります。
(中略)
漁獲量の減少が顕著なタコ。このままでは将来、タコがいなくなってしまうのではないかと強い危機感をもった山崎さんは、10年以上前からタコの資源を回復させようと養殖技術の開発に取り組んできました。
しかし、ふ化したタコは20日以内に9割近くが原因不明で死んでしまい、ほぼ壊滅状態に。
「ふ化はしても成長しないーー」
この問題が半世紀以上にもわたって、研究者たちを悩ませてきました。
(中略)
山崎さんは「50年間越えられなかった壁を、今回越えられました。5、6年から遅くとも10年先には皆さんの食卓に養殖したタコを届けたいです」と意気込んでいました。
今後は、ふ化したタコを出荷できるサイズまで安定的に成長させることが目標です。
また、タコは成長すると共食いをすることがあるので、これをどう防ぐかも課題だということです。
(後略)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190117/k10011781001000.html

記事を見る限り、漁獲量の減少は「世界的な需要の高まりに伴う乱獲」以外には思えないんだけど…。
タコは沿岸を生息域にする生物で、回遊魚じゃないんだから、一部の漁場で漁獲制限して、資源回復したら「当たり」だとすぐわかる話だろう…
ちなみに、福島県海面漁業漁獲高統計によると、震災があった平成23年を境に、今日に至るまで水揚げが止まっている。
福島県のタコの水揚げは、平成13年から22年までの平均だと、約3000トン程度あったらしい。*1
今の所、マスコミや放射脳による風評被害が収まらない為、試験操業でとどまっているのだが、試験操業で水揚げされた魚介類に対する汚染調査結果により、一部の魚介類では平成24年(震災翌年)の段階でほとんど「不検出」になっている事が判っているし、未だに放射性物質濃度が高い魚介種類の特定も済んでいて、「タコ」も「不検出」の魚介として挙げられている
…いっそね、「漁獲禁止による資源回復に対する一つの事例」として、タコだけで良いから、福島県沖で正式操業しちゃえば良いんだよ。
日本全体の漁獲量が3万トンあまりだというなら、たった3000トンなんて、輸入で生まれる誤差みたいなもんで、簡単に消費できる量だと思うし。
その結果、漁獲高が回復して居るようなら、漁獲量の減少は「自然回復可能な量を越えた乱獲」という証拠が一つ積み上がるし。
日本って、中央集権国家でございって顔をしているけれど、実の所は地方、と言うか「地縁」がとても強く、沖縄を見ればわかる通り、地元に根付いた既得権益を、国家が取り上げるという事が出来ない事の方が多い。
漁業権ってのは、その地元の既得権益の最たるモノの一つであり、水産庁が日本の省庁にしては珍しいぐらいに、国外との交渉でも強気で譲らないのは、こうした既得権益にガッチリ支えられているからって部分があるんだとか。