gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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「ラブライブ!」キャラ頭部に別の体 改造フィギュア販売の男逮捕 - 産経ニュース

人気アニメ「ラブライブ!」のキャラクターのフィギュアを無断で改造して販売したとして、茨城県稲敷署は17日、著作権法違反の容疑で、千葉県八千代市勝田台の自称販売業、小山将美容疑者(39)を逮捕した。「生活費の足しにしていた」と容疑を認めている。
逮捕容疑は昨年9月6日ごろ、「ラブライブ!」のキャラクター「矢澤にこ」のフィギュアの頭部を無断で別のフィギュアの体に取り付け、オークションサイトで販売したとしている。
同署によると、茨城県警が昨秋、サイバーパトロールでフィギュアを発見し、捜査の過程で小山容疑者が浮上したという。
同署は小山容疑者の自宅から女性キャラクターのフィギュアなど約1千体を押収しており、余罪があるとみて調べている。

https://www.sankei.com/affairs/news/190118/afr1901180015-n1.html

海賊版フィギュアとか、魔改造フィギュアの歴史は古く、今のようにプライズフィギュアが安価に手に入るよりずっと昔、ガレージキットを違法に複製して改造し、ヤフオクで売り捌く行為は、ヤフオク黎明期…それこそ、15−6年は前から一般の目領域でも行われてるようになった、割と目立つタイプの「著作権法違反」であった。
根強い需要はあるものの、市場は小さく、供給も個人がメインで大々的な商売とは言えず、多くの著作権者からは無視されている事が多かった隙間産業ではあったが、てっきり、著作権者による申し立てかと思ったんだけど…「茨城県警のサイバーパトロールでフィギュアを発見」って、何事かと。
と調べてみたら、TPP関連の「日本の著作権法における非親告罪化」が昨年12月30日に発効した訳で、どうやら警察が「新しいシノギ」として、目を付けたのがコレだったらしい。
そりゃ、今まで放置されていた部分だけに、ノーガードだった連中は、面白いように逮捕できる訳で、警察としては濡れ手に粟で、実績を稼ぐ事が出来るボーナスタイム。
本来は、「海賊版を摘発しやすくなるため、著作権者の売り上げを守り、コンテンツ産業の後押しになるとされる」という目的で導入された「日本の著作権法における非親告罪化」だけど、このような「捕まえやすいところを捕まえるだけで、ええんのか?」と思う。
魔改造フィギュアの需要なんて、ごく小さく、ついでに言えば、元のフィギュアの売り上げとは別に競合していないからだ。
なんつーか、「警察は法を濫用しませんよ」とか言われても、発効から20日でやらかすような組織では、信頼しようが無いよなぁ。
ちなみに、この件は明らかに真っ黒な案件だけど、明確なガイドラインが示された訳でなく「無断で改造して販売」で逮捕されている。
これが濫用されると、ガンプラガレージキット完成品を出品している人も、逮捕されかねないリスクを背負う事になる。
だからこそ、安易に「著作権法における非親告罪化」の成果を上げる事は、警察にして欲しくなかったんだけど…。