gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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9S(ナインエス)〈9〉 (電撃文庫)

9S(ナインエス)〈9〉 (電撃文庫)
あいかわらずの中二作品っぷりは健在。(注・褒めてる)
以下、ネタバレ。
序盤の墜落したフリーダム内での話は、ぶっちゃけ伏線回収と新しい伏線なんだとはわかっていても、退屈気味。
それでも、中盤以降のADEM壊滅の時よりもピンチに次ぐピンチという展開はスピード感もあり、楽しかったので値段分は確実に楽しめると思う。
で、最後は闘真と由宇の別離、という予定された結末に至り、いままでは自分が無知である事、強者であるが故に、誰かの思惑に流されていても構わないという態度だった闘真が、改めて自分や周囲の思惑、謎を知るために不坐の元へ行くという決断を下して終劇。
…この作品も、ようやく終わりが見えてきた。
今までずっと、最強の殺し屋としての強さを背景に、無自覚に傲慢だった闘真が、積極的に自身の謎などに向き合うようになるので、そのあたりのストレスはなくなりそう。
風の聖痕とか鋼殻のレギオスとか、主人公は最初からLV99で、その強さを嫌っている*1くせに力を使いまくる「無責任主人公」な話は、基本的に嫌いな要素なので、派手な戦闘やら、世界観とか周辺キャラを楽しむ、暇つぶし用の読み捨てエンタ作品として認識してるのだけれど、どうしても読んで居ると主人公の「悪臭」に耐え切れなくなって、風の聖痕のように切ったりもする。
本作の「悪臭」が減ってくれるなら、それはそれで喜ばしい事だ。

*1:ステクマーの場合、大切なものを喪ってから得た力である点を自嘲している、レギオスはまんま