gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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asahi.com(朝日新聞社):B―CASカード会社、財務内容公表せず 会社法違反 - ビジネス

デジタルテレビの視聴に必要なB―CAS(キャス)カードを独占的に発行する「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ」(東京都)が設立以来、会社法に違反して財務内容の公告を怠っていた。
同社は、放送局から委託を受けて放送局の費用負担でB―CASカードを発行し、電機メーカーに支給している。00年の会社設立からの累計の発行枚数は4402万枚。アナログ放送が打ち切られる2011年以降は同カードなしでテレビを視聴するのは不可能になる。
公共性が高い業務を担う同社だが、これまで売上高や利益、剰余金などの財務データをまったく公表してこなかった。会社法は、定時株主総会終結後遅滞なく、貸借対照表などを公告しなければならないと定め、公告を怠ると過料に処すと規定している。
朝日新聞の取材に同社は未公表だったことを認め、2日、貸借対照表損益計算書を自社ホームページに開示した。03年度20億円、04年度33億円、05年度61億円、06年度81億円、07年度99億円を売り上げ、最近は年4億円前後の利益を確保していた。
同カードは00年に導入された。当初は有料放送番組の契約者らが限定的に利用していたが、04年4月からは地上波デジタルの無料放送の視聴にも同カードが必要になった。
同社の筆頭株主はNHKで社長もNHK出身者だ。同カードは、NHKが把握していないテレビ受信機の識別にも利用されている。
同社は「申し訳なかった。隠しだてするようなことではなく、07年度の決算から公表する準備を進めていた」と話している。

http://www.asahi.com/business/update/0708/TKY200807080391.html

テレビという未だ影響力の強いメディアの視聴権に対する規制システムを独占的に管理し、それに伴って個人情報も収集している会社なのに、財務どころか会社所在地や電話番号すら非公開、一般的な企業が公開している当たり前の情報すら完全に秘匿するという閉鎖性。
公共性の強いテレビというシステムにガッチリと食い込んだ真っ黒いブラックボックス会社である。*1
しかも、アナログ放送停止と買換え需要で、ここ数年の液晶テレビ販売が好調であった上に、「独占企業」で98億も売上あるのに、純利がたった4億!?*2
どんだけ「社員(=NHK天下り幹部)の給料」に消えてるんだか。
この辺も規制できてないあたりも、日本の政府統治能力が先進国に及ばない理由なんだろうな。