令状なしのＧＰＳ捜査は違法 最高裁が初判断 | NHKニュース

警察が裁判所の令状を取らずに、容疑者の車などにＧＰＳ端末を取り付けて居場所を把握する捜査について、最高裁判所大法廷は、違法だという初めての判断を示しました。今後、ＧＰＳ端末を使った捜査は警察の判断だけで行えなくなり、捜査に影響が出る可能性があります。
大阪の４５歳の被告が窃盗などの罪に問われた事件では、警察が被告や仲間の車にＧＰＳ端末を取り付けて居場所を把握していましたが、裁判所の令状を取らずに実行していたため、違法かどうかが争われました。
弁護側が「プライバシーが大きく侵害されるので、強制捜査にあたり、令状なしで行ったのは違法だ」と主張したのに対し、検察は「尾行などを補助する手段で、令状を取る必要がない任意捜査にあたる」と反論していました。
１５日の判決で、最高裁判所大法廷の寺田逸郎裁判長は、令状を取らずにＧＰＳ端末を使った捜査を行ったのは違法だという判断を示しました。
ＧＰＳ端末を使った捜査をめぐっては、各地の裁判所で違法性が争われ、結論が分かれていましたが、初めて統一的な判断が示されました。
今後、ＧＰＳ端末を使った捜査は警察の判断だけで行えなくなり、捜査に影響が出る可能性があります。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170315/k10010912151000.html

この件に関しては、違法判定されるんじゃないかとは思ってた。
しかし、不思議なのは、人力による「尾行」は幾らでも令状なしで出来るのに、ＧＰＳ捜査はＮＧになる点。
法律関係者が言うには、「尾行」は個人宅や許可が要る施設などには入れず、プライバシーが保たれるが、ＧＰＳ捜査は機器類が個人宅(車庫)などに入ってしまうから、プライバシーが侵害されるんだとか。
…普通に、そういう場所で得られた位置情報を証拠として認めないってするだけで良くね？*1
警察の人員は無限じゃないんだから、犯罪捜査の効率化の為には、機械で代替するのはむしろ、硬直化した組織である警察にしては、よく頑張ったと思うぐらいんだけど、司法関係者は、犯罪者の権利を守る事ばかりに一生懸命。
ともすれば、捜査に枷を付けた結果、証拠不十分で冤罪が出たり、犯人を逃したりする事より、犯罪者の人権が大切だという本末転倒な思考になってるんじゃないかとすら思う。
あんまり警察を厳しく締め付けてるから、警察も「転び公妨」とか「拒否できない任意職質」とか「調書での作文」とか「可視化できない取調室」とか、違法捜査に手を染めてるんじゃないかと思う。
強力な警察国家を望むつもりはないし、密室捜査が好きな警察自体をもっと可視化すべきだとも思うのだけれど、被疑者の人権を守ると同時に、警察にも捜査に必要な武器を与える、そうしたバランス感覚が大切だと思うのだ。
なのに司法関係者、特に「犯罪者を守る事は頑張るが、犯罪被害者と遺族に冷たい弁護士連」とかに、そうしたバランス感覚はあるのか、かなり疑問に思う。
思うに、弁護士は「犯罪者の黒を灰色にすれば金が貰える」という構造が悪いんじゃないかと…。
警察がバンバン証拠を上げてしまうと、屁理屈で言い負かす事が出来なくなるから。

*1:職務上知り得た個人情報の悪用は、既に取り締まる法律があるので、ここでは横に置く