gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ついに「中立」を宣言した文在寅:日経ビジネスオンライン

(前略)
北朝鮮による「米領グアム攻撃計画」を巡り、緊張が高まった1週間。それが一段落した時、米韓同盟が崩れ始めた。
(中略)
8月15日、文在寅ムン・ジェイン)大統領は日本からの解放記念日光復節」の式典で演説しました。ここではっきりと、米国の対北攻撃は許さないと宣言したのです。
青瓦台(韓国大統領府)の「第72周年光復節祝辞」の関連部分を翻訳します。

  • 朝鮮半島で再び戦争を繰り返してはなりません。朝鮮半島での軍事活動は大韓民国だけが決めることができ、誰も大韓民国の同意なくして軍事活動はできません。
  • 政府は何があっても戦争だけは止めることでしょう。

「戦争は絶対に止める」と言っているのですから、もちろん「軍事活動」つまり米国の先制攻撃にも同意しないわけです。
米国は北朝鮮核武装を阻止するためには、先制攻撃も選択肢の1つと公言しています。韓国はそれを認めないと言い出したのです。
(中略)
文在寅大統領のこの発言は現実の状況から言って、有事の際の「中立宣言」にほかなりません。
(中略)
――そもそもの質問です。韓国が「第2次朝鮮戦争」の勃発を食い止められるのでしょうか。
鈴置:難しいと思います。軍事専門家の多くは、米国が北朝鮮を先制攻撃する際、韓国には事前通告しないか、したとしても攻撃寸前と見ています。
韓国から情報が漏れると疑っているからです。ことに文在寅大統領は選挙期間中に「米国から攻撃を通告されたら北朝鮮に知らせ、その挑発をやめさせる」と語っています(「米国に捨てられ、日本に八つ当たりの韓国」参照)。
(中略)
――米韓の間に信頼関係などありませんね。
鈴置:米韓同盟は危機に瀕しています。7月31日と8月15日に日米首脳は北朝鮮に関し電話で協議しました。が「米韓」は行われませんでした。
「3国協調」の形を整えるために米国の大統領は、必ず日韓双方の首脳とほぼ同時に電話で協議してきましたが、その慣行が崩れました。
(中略)
こんなに関係が冷え切ったところに、今回の「中立宣言」です。ことに米国の安全が北朝鮮ICBMで侵され、もっとも同盟が重要になった瞬間に、です。米国が韓国をますます信用しなくなるのは確実です。
(中略)
――でも、このまま行けば北朝鮮核武装する可能性が高い。
鈴置:ええ。平和的な方法での解決は難しくなっています。金正恩委員長が核を手放したら、その地位を失う可能性が高いからです。
北朝鮮生殺与奪の権を握る中国も、崩壊が自らに及ぶ混乱を恐れ、制裁には消極的です(「中国にも凄んで見せたトランプ」参照)。
ただ韓国には奥の手があります。北朝鮮と和解し、その核を「民族共有の財産」とすることです。その夢を描いた小説はベストセラーになっています(「北の核ミサイルは日本を向く」参照)。
(中略)
鈴置:中国も「中立」を宣言しました。北朝鮮がグアム沖にミサイルを撃ち込む計画を発表した直後、中国共産党の対外宣伝紙、環球時報が社説で「中立」を主張しました。
(中略)
――米国の先制攻撃により米朝が交戦状態に突入したら、中韓両国が中立を宣言するわけですね。
鈴置:もしかしたら文在寅政権は、中国のこの中立宣言を見て追随したのかもしれません。
(中略)
第2次朝鮮戦争も「第1次」と異なり「中朝韓VS米日」の戦いになるかもしれません。
(後略)

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/081500119/

まあ、日本人にも、憲法9条信者と言う、核ミサイルが直撃するより、迎撃して発生する破片の被害の方が大きいとか言い出して、自己防衛すら否定したり、自分の国と自分の生命財産を守ると言う話なのに、命を懸けるのは全部米軍にやらせればいい、と平然と言い放つ恥知らずが少なくない割合で存在するし。
ただ、そもそも、北朝鮮の核問題は、直接的には北朝鮮から見て「内乱の末に分裂した反政府勢力」である韓国を併合する為、それを周辺国に邪魔されない為の威嚇戦力として、核兵器を求めた結果なのだ。*1
韓国が「中立」を宣言して、米韓相互防衛条約を破棄した場合、北朝鮮にしてみれば、アメリカの庇護下に無い韓国を併呑しない理由が無い。
そして、中国がそれを止める義理もまた、微塵も無い。
アメリカとしても、仮に北朝鮮と開戦した時に韓国が中立を宣言するなら、韓国を守るための地上兵力を送り込む必要が無くなる。
圧倒的な航空優勢の下、北朝鮮空爆すれば良くなる。*2
その結果、北朝鮮の地上兵力や武装難民が韓国に押し寄せたとしても、米韓相互防衛条約が無ければ、アメリカには全く無関係な話となっているだろう。
…つーか、陸続きの敵国と休戦もしてなくて、向こうの国民からは豊かさを妬まれている状態で、なんで「北朝鮮と合併して(北の)核兵器を日本に向ける」だの「朝鮮有事に当事者の韓国が中立で平和」なんて妄言が成立するとか思ってるのか、本気で理解に苦しむ。
貧富の差に妬んだ北朝鮮の人民が「勝利者」として豊かな韓国に流れ込んだら、略奪と凌辱の限りを尽くすに決まってるのに。
仮に、記事の様に、対米という目標の為に、北朝鮮が韓国と手を組んでアメリカと対立するとしても、核保有国の中国、北朝鮮に対して、非核保有国の韓国は「手下」として扱われるしかない。
何より、日米を敵に回した時点で、韓国は輸出入経路を陸路しかなくなる。
そう、中国と北朝鮮に生命線の全て握られるので、原発の核燃料から濃縮ウランを生成し、核保有したとしても、やはり中国と北朝鮮に逆らえなくなる。
そもそも、中国と北朝鮮にしてみれば、アメリカの息が掛かっていない韓国を存続させる理由は全く無いのだ。
アメリカとの対立が一段落すれば、韓国の併合に踏み切るだろうし、その時に韓国に抵抗する術はない。
結局、日本にとって日米安保が生命線であるのと同じか、それ以上に、韓国と言う国の存亡は、米韓相互防衛条約に依存しているのに、なんであんなに呑気なコウモリ外交してられるのか、本当に不思議だと思う。
日本のアメポチしている以上に必死にアメリカのご機嫌を取らないと、地政学的に国の寄って立つ価値すら失うって言うのに。

*1:その間に韓国が日米のお陰で経済発展して、軍事力が逆転してしまったけれど

*2:もし、北朝鮮が苦し紛れに核を使えば、アメリカは喜んで報復核攻撃に移るだろう