gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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文字書き「ラノベって(略)女性向けでない限り女性主人公は原則NGってお約束がある」 - Togetter

文字書き「ラノベって(略)女性向けでない限り女性主人公は原則NGってお約束がある」 - Togetter
スレイヤーズって書こうと思ったら、最初に名前が上がってた。
ライトノベルというジャンルを一気にメジャーに引き上げる事に成功し、ライトノベルレーベルとして富士見ファンタジア文庫の名を歴史に刻んだ超ビッグタイトルにして、累計発行部数は4桁万部を超える、怪物作品である。
この作品を否定する命題で「ラノベって(略)」が通用しない事は、確定的に明らかなんだよね…。
閑話休題(それはさておき)
なお、個人的な意見だが、「ライトノベルはイラストで9割売れる」という命題は、この人が真正面から否定しているのだけれど、残念ながら、これを否定できる筆力がある作家は極めて少数なので、これだけはスレイヤーズを引き合いに出されても、「あれは…例外だから」と言いたい。
スレイヤーズ! (富士見ファンタジア文庫)
コレの前に発売されていた富士見ファンタジア文庫イラストレーターを列挙(敬称略)すると、

元々、角川の事業部だったので、アニメ・漫画業界人とのパイプが太く、上記の大部分が「アニメーター」もしくはアニメーター上がりの漫画家である事が分かるだろう。(しかも、当時から名前が知られている人揃い。例外はごく僅かである)
ぶっちゃけ、スレイヤーズ以前の富士見ファンタジア文庫全33冊中、無名なイラストレーター起用って、ほぼゼロだった。
第1回ファンタジア長編小説大賞で入選なし、準入選作品として刊行が決まったスレイヤーズだが、読ませる力も強烈だったが、悪文もまた強烈だった事もあり、当時、選考委員だった岬兄悟氏の強烈な推薦が無ければ、受賞も無かったと言われるぐらい、富士見編集部では全く期待されていなかった。
このイラストレーターの選定は、その証左の一つだったのではないか、と邪推されたりもするが、上の「(スレイヤーズ刊行前の)イラストレーター一覧」を見れば、そう言われても仕方がないって分かるだろう。
しかし、スレイヤーズは売れた。
めっちゃ売れた。
わし的に、「ライトノベルはイラストで9割売れる」という法則が確立する以前から、その路線で売っていた富士見ファンタジア文庫が大躍進したのは、例外であるスレイヤーズのおかげだった、というのが実に、皮肉な話だと思うのである。