gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

はてなダイアリーが更新できなくなったので、泣く泣くこちらに移行。使いづらいようなら、別なサービスへの引っ越しも検討する予定。元ダイアリー:http://d.hatena.ne.jp/gayuu_fujina/

宇宙船ソユーズ、エンジンに異常で飛行緊急停止 : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 【モスクワ=工藤武人】インターファクス通信によると、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で11日、ロシアの宇宙船「ソユーズ」が打ち上げ後にエンジンに異常が発生し、飛行を緊急停止した。ソユーズには、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在するため、米国人とロシア人の宇宙飛行士計2人が搭乗していたが無事という。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20181011-OYT1T50118.html

この話、全く洒落になっていないと言うか、ロシアはソビエト時代の遺産であるロケットエンジンの在庫が尽きつつあったので、弾道ミサイルの更新の為、新型ロケットエンジンの開発を原油高で経済回復した後に実施していた。
韓国と組んでラビロケットの1段目で新型エンジンのテストをしていたのは、有名な話だし記憶にも新しいだろう。
一方で、アメリカも冷戦崩壊後、ロシアから安くて高性能な大型ロケットエンジンが買えるようになって、自国の大型ロケットエンジン開発を止めてしまった。
これが引っくり返ったのは、ウクライナ問題でアメリカがロシア相手に経済制裁を開始してからになるんだけど、この頃はまだ、新型ロケット以外では打ち上げ失敗も無かったし、アメリカも自力で大型ロケットエンジン開発を再開する流れになって、技術開発がまた進むものと思って居た。
…んが、ロシアはソビエトの遺産を食いつぶすのみで新規開発を止め、アメリカも同時期に大型ロケットエンジン開発を止め、15年近い「開発の断絶」が発生している。
この手のハードを作る事では定評のあるロシアですら、新型エンジンの開発に難航している状況を見ると、アメリカについても、お察しと言う疑惑がムクムクと…。
本当の意味で、「大型ロケットエンジンの技術」がロストテクノロジー化していて、再発明する必要が出てきてるんじゃないか疑惑が、どうしても脳裏を去らない。
やっぱり、慢心して技術開発を安易に取りやめる官僚は、ガチでそれまでの投資を無に帰させてしまう戦犯なのではないか、と。
日本も、M−Vロケット開発終了で固体ロケット技術を喪失しかけたのを、かろうじてイプシロンロケットで繋いでる状況だが、2013年から今年までの5年間に、打ち上げ回数は僅かに3基。
米露と同じ轍は踏んで欲しくないものだなぁ。