弾道ミサイルへの電波妨害は無意味で効果無し(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

弾道ミサイルへの電波妨害は無意味で効果無し(JSF) - 個人 - Yahoo!ニュース

2月11日に産経新聞が「北朝鮮の弾道ミサイルを電波で妨害　防衛省が装備導入着手」「北ミサイルの電波妨害装備　抑止・防御に新たな手段」という二つの記事を報じました。しかし実際には弾道ミサイルに電波妨害を仕掛けたところで何の意味も無く、効果は期待できません。
(中略)
弾道ミサイルは発射前に慣性航法装置（INS）に目標位置を入力し、発射して直ぐに推進剤を使い切り誘導も終了し、後は惰性によって弧を描く弾道飛行を行います。つまりミサイルというよりは大砲の砲弾と同じような飛び方をします。発射後に基地と通信することはありません。なにも通信しない以上、いくら電波妨害を仕掛けたところで全く無意味です。
(中略)
なお弾道ミサイルの電子回路を焼き切るほどの高出力の電磁波を浴びせれば無力化は可能です。しかしそれをある程度の距離から達成できるのは「核爆発で発生する電磁パルス」くらいで、核攻撃と同義になり現実的ではありません。
(後略)

https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20200214-00162993/

ここまで丁寧に解説しないと、理解できない人たちがいるのか…。
弾道ミサイルって、平均誤差半径(ＣＥＰ)の改善の為、最終誘導にＧＰＳを併用する事はあっても、目標近傍に送り込む事自体は、発射時点で確定する「弾道飛行」するから、弾道ミサイルって呼ばれているのは、割と常識だと思っていたので、「電波妨害で抑止」とか、アホ言い出す奴に、騙されるマヌケが居るとは…。
テレメトリーって、ロケットの打ち上げでも行われている、「ロケットから管制へ一方通行で送られるデータログ」であって、ロケットの打ち上げではそれを元に「成功／失敗」「続行／自爆」等を判断するが、「単なるログデータ」なので、それ自体を妨害したところで、弾道ミサイル側には、全く意味が無い話なのは、言うまでもない。
超音速兵器の一つであるブーストグライド兵器に対して、遠隔操作を妨害するくらいの意味はあるかもしれないが、基本的に巡航ミサイルと一緒で、ブーストグライド兵器も計器飛行による自律操縦が当たり前に出来るはずなので、安定した効果は期待できない。
…正直、特定国相手の欺瞞情報の類かとも思ったけれど、それにしても「雑」というか。