gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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Fate/Grand Order

Lostbelt No.5 第2部5章「星間都市山脈オリュンポス - 神を撃ち落とす日 -」を無事クリアした訳だが、今まではあんまりガッツリと感想を書いたりして無かったのだが、今回は色々と琴線に触れたので、ガッツリ書こうと思う。
ネタバレ有りなので、折り畳みと、改行をたっぷりつけるで。
ほな、折り畳み。
そして、改行を20ほど追加。ネタバレ回避するなら今やでー。



















と言う訳で、ここからネタバレ感想。
まず、結論から言えば、面白かった。
特に、キリシュタリアとカイニス、新所長のくだりは、本当に素晴らしかった。
逆に言えば、それ以外の部分は、手放しで褒めるには、少々わだかまりが残る物となった。
なので、全体的な感想と言うか、盛り上がりと言う観点では、前の神代巨神海洋アトランティスの方が、上だと思う。
あっちは、判りやすい海洋冒険を主軸に置き、厳しい状況の中、新たな仲間と絆を結びつつ、先に進める為に、一人、また一人と仲間を失いながら歩みを止めずに進める、という王道の展開だったし。
対して、星間都市山脈オリュンポスだけど、冒頭から圧倒的にゼウスさん凄すぎーからの、雑魚兵ですらサーバント並の戦力で、不死。
敵は「神霊」などいう型落ちミニマムセットではなく、「神」そのままの力と権能を持っている。
更に、霊脈は完全に管理されており、カルデアの召喚が使えず味方の増援は無し。
トドメは先手を打たれて、現地住民からも完全に敵視され、憎まれ、罵られ、元々あった罪悪感が更にマッハでGO!
という、実に絶望的な状況な訳で、どうやって攻略しようか途方に暮れるレベル。
正直、本章では最後までヒリつくような緊張感と圧倒的な戦力差に慄く展開かなぁ、とか思ってました。
んが、蓋を開けてみれば、いつもの現地反体制派が現れて、合流し、あっさり安全な基地を手に入れ、敵地にも拘らず移動にも苦労せず、先行して全滅してた汎人類史サーヴァントのAIさんたちのサポートが手厚く、緊張感はいつもと変わらない感じに。
あと、某所の感想欄では賛否が出ていたが、武蔵ちゃんの「殺す側の痛み」の話も、正直うーん、と言う感じで、いい加減、理想郷の小さな欠点をあげつらって、人理側のマスターの罪悪感を緩和させる展開は、そろそろ一回止めて、善悪と無関係な生存競争である、という現実を見せた方が良いと思う。
「王様を欲しがった蛙」の寓話じゃないんだけど、積極的に世界が破滅に向かって居たインド異聞帯以外は、パンピーにはパンピーなりの幸せがあったし、特に今回のオリュンポスなんかは、反体制派の双子が、平たく言えば私怨の復讐から世界滅亡を願う、と言う理解不能レベルのごく少数派でしかなく、大部分のパンピーは幸福に暮らせていたし、汎人類史よりずっと良い暮らしをしている、と言っても良いだろうし。*1
閑話休題(それはさておき)
あと、唐突なブラックバレルの登場は、昔からの型月ファンなら大喜びで良いんだけど、FGOの大半を占めるFGOからのファンからすると、いきなり超兵器がコロッと手に入って、ドカーン、バーンで神が倒せるって安直な展開に見えたんではなかろうか。
もう少し前章あたりから伏線を仕込んでたならともかく。
シオンがバレルレプリカを持ってるのは知ってるけど、それは古参のファンだけだからー!
どうでもいいけど、令呪1画で神が1殺できるって、コスパえーよな。
とまあ、本筋と言うか、この異聞帯を巡る戦いについては、全般的に「軽さ」が漂う。
全部を語ると長くなるので、本筋に行く前に簡単に気になった部分を纏める。

  • 2組の双子について…正直、同盟側の方は双子じゃなくて普通の姉弟で良かったと思う。
  • 武蔵ちゃん…伏線回収と、グランドランサーのグランドを返上させる為なんだろうけど、対カオスの辺りは蛇足臭が凄かった。霊基一覧から消えたのは、再登場の伏線かな?
  • 対機械神戦闘…スパロボ感がパない。いいぞ、もっとやれ! アレスが登場したけど、そっかーアルテラの「涙の星、軍神の剣」の元は、こいつがアルテラに向けてぶっ放してるのかー…。アルテラと会わせたい(爆)。まあ、巨大兵器同士の戦いなら、まあいいんだ。問題は、対神戦闘は白兵戦の出番がある訳も無く、ガチンコならブラックバレルをぶっ放すしかないのがなんとも。端末体と戦うとか、リンボがヘファイストスにやったように、中身を狙って倒すとか、もう少し倒し方には幅を持たせられたんじゃなかろうか、と思う。
  • グランドランサー…グランド2人(オリオンとロムルス)ともビーストと戦ってくれない件について。あと黄金聖闘士乙。
  • タマモヴィッチ…正体?うん、知ってた。もしかして、5尾持ってる?すると、タマモナインはもう誰も出せないが。(玉藻が3尾、キャットが1尾。玉藻の3尾目が仮想らしいので、ワンチャンもう1体増えるか?)
  • 異星の神…所長が出た瞬間、緊張感とかシリアスが旅に出た件、訴訟。ユニヴァース案件を本編に持ち込むな、とあれほど…ともあれ、U-オルガマリーのUって、「アルティメット」の略だとすると、アルティメット・ワンの一人、もしかするとタイプ・ヴィーナスかも? 続報を待ちたい。
  • 村正…なんでさ!?というか、こいつ、また「お嬢様」の執事枠かよ!?
  • リンボ…次で完全退場かと思うと、ようやくか、という想い。
  • キリシュタリアの計画…人類総サーヴァント化って、まんま、ユニヴァース世界の到来ですね。つまり、人類のアレさが宇宙規模になるだけと言う未来ガガガ…。
  • 白紙化の謎…空想樹の根が降りるより先に白紙化していたのが確定。解決の前提が崩れる…。
  • 大令呪(シリウスライト)…世界を救う為の力を真っ当に行使して、ビースト(幼体)を「驚かせただけ」ってしょっぱくない?個人的に根拠は無いが、マリスビリーと大令呪が白紙化の原因と踏んでるんだけど、その元凶の性能がイマイチってのは、哀しい(ポロロン…)
  • 遊星がらみのアレコレ…エクステラ以降のコラボが乏しかったのは、これが原因なのかな?

とりあえず、キリシュタリアとカイニス、新所長周りを除く、気になったところはこんな感じ。
さて、一番語りたかった。
そして、一番面白く、そして悲しかったのが、キリシュタリアと他のクリプター達との関係について。
まさか、彼らを救う為に潜った地獄、と言う物が、彼ら一人一人を相棒として、第1部のクリアーだった、という辺りがマジで心にキツかった。
キリシュタリア、お前ループ物の主人公やったんか、と。
ループが終われば、それまでの関係を失い、自分だけが輝かしくも暖かな記憶を持ち、相手には記憶は無く、また最初から関係を再構築しなければならない、そんな辛い関係を6回も!
また、キリシュタリアの本来の性格が描写される事で、その不器用さが判り、失われたループでは恋人関係までになったオフェリアが死んだ時に彼が感じただろう悲しみを想像するだけで、涙腺が崩壊しそうになる。
そんな彼を殺したのが、やはり一度は共に世界を救った記憶があるベリル・ガットと言う辺りが、本当に辛い。
それだけに、そんな彼やクリプターの人生を玩んだのが、U-オルガマリーというネタキャラだったのが、本当にガッカリだった。
次に良かったのが、カイニスを、新所長が説得した件。
彼自身、タマモヴィッチに騙され、殺されかけた被害者であるにもかかわらず、その罪や責任に真摯に向かい合い、時に命を懸ける「凡人」の姿は、キリシュタリアの命を救った少年にも似た、人の善性というものを示す何かだと思う。
そして、キリシュタリアとカイニスの、マスターとサーヴァントの絆も必要十分に語られており、だから、対カオスのくだりは蛇足だと思うけど、最後のカイニス戦については、文句が無かったりする。
なんつーか、この章、ライター1人じゃねーだろ?
明らかに、構成力の差があり過ぎるんじゃが。
もちろん、最終的に菌糸類が全体監修してるので、これが「正史」なのは納得してるんだけど、もう少し、なんとかならんかったのかなぁ、という気持ちが残る、第2部5章でした。
U2は、ロムルス=クィリヌスだと思うけど…なんつーか、あんまり魅力的じゃねーなぁ。
性能で引く気になるかどうか、やな。
追記。
去年もそうだったけど、今年も前半はガチャの爆死が酷く、福袋のブリュンヒルデ、初の諭吉(現金)課金でようやく出したスカハサ、アルトリア〔オルタ〕狙いで回してたら何故か出た三蔵ちゃん以外の星5無し、新規星4も無し、という酷い爆死だったのだが、今回は更に酷かった。
ダメ元で双子(セイバー)を狙って引いてたら、セイバーの金枠が2回出たのに、JKセイバーと蘭陵王とすり抜ける上、キャスギルがおまけで落ちる爆死。
多分、PU2も少しだけ回すけど、爆死だろうなぁ。

*1:しかし、その美点が汎人類史より多かったとしても、主人公たちが自分たちの世界を諦める理由にはならない。そう、行動で示してきたはずだ