gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)

生徒会の一存―碧陽学園生徒会議事録〈1〉 (富士見ファンタジア文庫)
作者があとがきでも書いているが、「四コマ小説」とは言いえて妙である。
読んでいる最中は、「笑える」けど「面白いとは言い難い」「小説未満の短文」という評価しかなく、作中のメタ的な視点に関するネタバレだけを楽しみに読んでいたわけだし。
結局、《企業》とやらに関しては引っ張るつもりらしく、ネタバレしてないので、最終的にメタ的な視点からどのあたりに着地するのかが不明であるけれど、
続き物である点を差し引いても、作品として不完全で、ドリフのコント的な小話の集合体という評価で問題ないと思う。
個人的には、暇つぶし用の域を出ない低評価な作品なんだけれど、割と人気で売れているらしい。
最近の若い読者には、この程度の時事ネタばかりの会話メイン、判りやすいシチュエーションのみで構成された短文のほうが面白く読めるんだろなぁ、と思ったところで、この作品が非常に携帯小説に近い形式なのではないかと思ったり。
これが新しいラノベの流れならばそれはそれでよいと思うが、そればかりというのもつまらん様に思う。
昔、時事ネタギャグばかり作中に書いていた小説として、宇宙戦艦ヤマモトヨーコのシリーズを思い出したが、それを数年前にふと読み返したときに、若い読者は「灰色の弁当箱*1」とか言われても笑えないだろうにとか思ったものだが、本作も五年後あたりには今の読者に同様の感想を以って読まれるのではないのだろうか。
とりあえず3巻まで買ってしまったので、全部読む予定。
生徒会の二心 碧陽学園生徒会議事録2 (富士見ファンタジア文庫 166-8 )
生徒会の三振  碧陽学園生徒会議事録3 (富士見ファンタジア文庫)
追記:3巻まで読了。3巻ラストでようやく《企業》とやらに関する物語が動き始めたようだけれど、それまでの小話が…1冊1人で生徒会メンバーの背景設定を暴露するペースだったが、今回は椎名姉妹まとめての方向で、駆け足。
妙に男嫌いの深夏とか、生徒会メンバーの曰くありげな不幸設定が、ヘビーに行くのかと思ったらかなりヌルい方向だけだし、ずっと隠していた割にあっさり自分語り入ってしまって暴露とか。
キャラに深みをつけようとしているのだろうけれど、直截すぎて逆にペラく感じる。
時事ネタギャグ作品としては楽しめると思うけれど、ラブコメとしては全く楽しめない作品。
とりあえず、ついこないだ短編集が発売されたようだが、急いで買う必要を認めない。
次の本編で、《企業》とやら関連のネタが楽しそうなら続きを買うけれど、延々時事ネタギャグを続けるだけなら切ってもいいと思う。