gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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asahi.com(朝日新聞社):裁判官「刑務所に入った人間と友達、考えられない」 - 社会

横浜地裁の裁判官が公判で傷害罪に問われた被告に対し、「刑務所に入った人間と友達というのは、考えられない」などと発言していたことが弁護士への取材でわかった。被告を弁護していた弁護士らが14日、この裁判官は人権感覚に欠けるとして、横浜地裁に対し、懲戒手続き開始を東京高裁に求めるよう請求する文書を提出した。
弁護士によると、この被告は傷害罪で起訴された横浜市内の自営業男性(32)=8日に懲役1年6カ月の実刑判決、東京高裁に控訴中=。この男性は昨年10月の逮捕後、共犯とされた友人男性(32)が事件当時、仮出所中だったため、共犯関係を黙秘してかばい、傷害罪で起訴された。
この裁判官は昨年12月の被告人質問で、被告に対し「刑務所に入った人間とね、友達というのは普通、考えられない話なんだけどね」「弁護士でも刑務所に入った人間いるけどね、私の知り合いで。当然つきあいはなくなりますよね」などと発言したという。
弁護士は「刑務所から出所した人の立ち直りは期待できないと言っているようなもの。裁判官としての立場からは許されない暴言だ」と話す。横浜地裁は「現段階でコメントすることはない」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0114/TKY200901140342.html

詳細な事件の内容がわからないので、断言はしないが傷害罪くらいの罪ならば、状況によっては友人関係は続けられると思う。
しかし、酷い話に聞こえるかもしれないが、正直「犯罪の内容によっては裁判官に同意するしか無い」という話でもある。
例えば、友人を食い物にした詐欺師と友人関係を続けたい人はいるだろうか?
例えば、強姦を繰り返した性犯罪者と友人関係を続けたい人はいるだろうか?
例えば、強盗傷害犯と友人関係を続けたい人はいるだろうか?
例えば、猟奇殺人鬼と友人関係を続けたい人はいるだろうか?
犯罪者の更正を願い、活動する事は良い事だと思う。
道を誤った友人を見捨てず支援する事は、立派だと思う。
やむにやまれぬ理由で犯罪を犯すしかなかった人たちを社会復帰させる仕組みは必要だと思う。
しかし、一律「犯罪者の社会更正は可能」なんて、理想家の脳内妄想だ。
一度失った信用を取り戻すのは難しい。だから、大多数の人は信用を失わないよう、真面目に犯罪を犯さず生きている。
そうした努力や負担によって維持されている社会的信用や友人関係を、「全ての犯罪者を支援して立ち直らせなければならない」なんていうのは、法の下で平等かもしれないが、社会的に酷く不公平な話。
中国の犯罪者が、中国で暮らすより楽で快適、と評するような刑務所に入って、刑期を満了して出所したから「罪を償った」なんていうのは「犯罪者を赦すプロセス」でしか無く、反省を促す仕組みとは思えない。
実際、この被告の友人は、仮出所中にもかかわらず傷害罪を犯して、かばった被告を犯罪者にしてしまっている。
…全く社会更正してないよね?
実は、この記事の教訓って、記事の主題に反して「犯罪者の友人なんかやっていると、自分も犯罪者になったりロクな事にならないよ」という実例を示しているだけなのかもしれない。