gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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asahi.com(朝日新聞社):淡水魚弱らす寄生虫、被害拡大 中国原産の貝が持ち込む - サイエンス

中国から日本に持ち込まれた二枚貝カワヒバリガイが、淡水魚を衰弱させる寄生虫を広げていることが、滋賀県立大の調査で分かった。淀川、宇治川水系を皮切りに、淡水魚の宝庫である琵琶湖にまで侵入していた。この貝は旺盛な繁殖力で、水力発電や農業用の水路をふさぐ被害も出している。3月17日から盛岡市で開催される日本生態学会で発表される。
カワヒバリガイは90年以降、輸入シジミに紛れて日本に持ち込まれた。琵琶湖では92年に見つかり、利根川霞ケ浦などにも広がった。環境省は06年、特定外来生物に指定して、駆除を進めている。
貝から見つかった寄生虫は、中国のナマズ腹口吸虫(ふっこうきゅうちゅう)。貝の中で分裂して増えると、冬に水中を漂い、コイ科の魚に寄生する。この魚を食べたビワコオオナマズなどの体内で産卵する。寄生された魚は目やひれから出血し衰弱する。えさをとれずに死んだり、天敵に食べられやすくなったりする。
国内では00年1月に宇治川で初めて、衰弱したオイカワという魚から見つかった。滋賀県立大の浦部美佐子准教授(陸水生物学)が調べると、宇治川下流の淀川の貝の2〜4割から見つかった。体長約10センチの魚1匹に1万も寄生する例もあった。
07年11月には、琵琶湖に直結する堰(せき)にいた貝247匹のうち2匹から見つかり、琵琶湖にも侵入していた。
琵琶湖には、オイカワなどコイ科の魚が約30種いる。このうち、ワタカ、ホンモロコ、ニゴロブナなど七つの魚は、琵琶湖にしかいない固有種だ。
浦部さんは、固有種への影響を調べるため、寄生虫を持つ貝がいる水路にワタカ20匹を放し、25日間、観察すると、5匹に244〜620も寄生していた。
特産品のふなずしに使うフナの仲間にも寄生するが、人が寄生された魚を食べても問題はない。アユには寄生しない。
浦部さんは「寄生虫の数が増えなければ、魚への影響は少ないので、カワヒバリガイを減らす対策が重要だ」と話している。(長崎緑子)

http://www.asahi.com/science/update/0305/OSK200903050115.html

また中国か。
…といいたい所だが、シジミを輸入したのは日本人で、国産シジミと偽装する為に日本の淡水に輸入シジミを沈めたのも日本人なので、このニュースは中国関係ない。
むしろ、産地偽装の問題が、環境問題にまで飛び火したと言う、モラルの無い水産業者を野放しにしてきた日本の行政問題。
産地偽装を厳罰化して、偽装をきちんと取り締まっていれば、この被害はもっと少なかっただろう。
そして、当然だけど、この問題はシジミに限らず他の多くの食品でも行われている訳で。