gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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ボクの手の中の楽園 初回版

ボクの手の中の楽園 初回版
とっぱら以来のキャラメルボックス最新作で、ここも安定して良作を出してくれるのと、設定が妙に細かくて好みっぽかったので購入。
ヒロインが、クーデレ系で登場直後は主人公を異性と意識する事ゼロで色々と隙が多い辺りがめがっさ好み。
しかし、攻略可能ヒロイン4人中2人が眼鏡キャラというのは、ファンタジーとしてはかなり異色だよなぁ…とか思いつつプレイ開始。
以下、ネタバレ。
背景となる事件、黒幕などは各個別ルートで変更されるとか、設定がひっくり返るような事も無く、一貫した背景となっており、主人公の謎も含めてしっかりとぶれる事はない。
その為、共通ルートから丁寧に張られた伏線なども、1人だけ攻略しただけでは回収されない部分があり、全てのキャラを攻略して透かして見れば、ほぼ全ての伏線が回収される仕組みになっている。
サブキャラクターとの掛け合いや、日常会話が楽しく、特にテア・ボールシャイト@風音の日常のダメさと騎士団長としての優秀さのギャップや、主人公のユウに異性を感じ始めてからのデレとかも楽しく、ファンタジー系の作品としては非常に楽しめた…のだが。
レベルが高いだけに、残念な部分もある。
こうした設定が一貫した作品は、複数シナリオライター制では難しく、本作はシナリオライターほしまる氏一人で作られている為、個別シナリオを俯瞰すればほぼ全ての伏線が回収されているとはいえ、TRUEルートが無い為、食い足りない。
そして、おそらくはTRUEルートで登場するはずだったと思われる謎の少女(ルファ)に関するエピソードが「ごっそり」欠けている。(タイトルの意味が良く判らん理由の気がする)
これが、本作で回収されなかった最大の謎であり、主人公であるユウの行動の動機や謎に対する考察は、あくまでも考察の範囲を出ないものとなってしまった。
色々「間に合わなかった」んだろうなぁと思いつつ、この部分がしっかり回収されたTRUEルートがあれば、良作を越えて「名作」まで行ったんじゃないかと思うと残念である。
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