中国軍、陸軍の70万人削減と海・空軍の兵力増強を計画| Reuters
［北京 ３０日 ロイター］ 世界最大規模の兵力を有する中国人民解放軍は、軍の近代化の一環として、２─３年で陸軍兵力の７０万人削減、海軍および空軍の兵力増強を計画している。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-11729020090930
人民解放軍に近い複数の筋が匿名を条件に明らかにした。
兵力の削減と増強の結果、人民解放軍の兵力は現在の２３０万人から縮小するとみられるが、最終的な数字は不明。
人民解放軍にかつて所属し、現在は政府が支援する中国軍控与裁軍協会（ＣＡＣＤＡ）に所属するXu Guangyu氏は、７０万人の削減計画については聞いたことがないとしつつも、兵力削減が行われることは間違いないと述べた。
同氏はロイターに対し「数年後には、兵器の向上と軍隊の一流化を継続できるように一段の兵力削減が必要になるだろう。陸軍は依然として人民解放軍の大部分を占めるとみられるが、海軍と空軍の割合は増えるだろう」と述べた。
中国はここ数年、訓練内容などの向上や高性能兵器の購入にあてる財源を捻出するため、兵力を削減してきた。
ただ、どの関係筋も、削減計画が発表される時期について不明だとしている。計画は、胡錦濤・国家首席が主席を務める中国共産党中央軍事委員会で承認される必要がある。
中国はあす１日、建国６０周年を祝う大規模な軍事パレードを予定している。
うわ…これは怖い。
これを中国の軍縮と報道するニュースがあるとしたら、そのニュース番組はマトモじゃない。
以前、中国の軍区を再編するニュース*1の時にも思った事なのだが、中国の軍隊は前近代的(自給自足が基本の軍隊と言う時点で…)で、人民解放軍という１つの名前を持つ軍隊であるが、軍閥が実質的な軍区を構成するなど、地方権力者の私兵と言う側面が強い軍隊でもあった。
それを「国(党)の意思」で「再編」するという事は、とりもなおさず「軍閥より国(党)」へと軍権限の中央集権が進んだ事を意味し、つい１０年前までは「いつ内乱が発生しても不思議じゃない」と言われていた軍閥の権限が弱くなり、総体としての人民解放軍が「寄り合い所帯の烏合の衆」ではなくなりつつあることを示している。
そして、ここで人員削減の発表。
これまた、前近代的な軍隊に多い無駄な人員を削減する事は、減らした数字以上に軍は近代化と精鋭化を果たす時期に達した事を意味し、仮に２３０万人が７０万人削減して１６０万人に削減されたとしても、戦力自体は減るどころか向上する結果となるだろう。
アメリカ軍が「世界最大・最強の軍隊」と呼ばれているけど、５軍合せて１５０万人以下。
戦争中でもないのに陸軍ばっかりでかくて１００万人を越えるような軍隊が如何に「前近代的」なのか判ると思う。
さて、日本は１０年後に存在しているのだろうか…。
