gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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FX選定 F35に一本化へ 23年度概算要求 7億円計上(産経新聞) - Yahoo!ニュース

次期主力戦闘機(FX)の機種選定問題で、防衛省は23日、平成23年度予算案の概算要求にFXの調査費として、米英などが共同開発中のF35ライトニング2関連を中心に約7億円を計上する方針を固めた。21年度に最初の調達費を計上するはずだった予定から大幅に遅れているFX計画は、最新鋭の第5世代機のなかで唯一調達可能なF35への一本化に向け、大きく踏み出した格好だ。
F35の調査では、敵に捕捉されにくいステルス性などの性能のほか、調達と維持にかかるライフサイクルコストや整備面で必要となる情報も収集する。
こうしたデータについて、防衛省は有償軍事援助(FMS)契約で米政府に開示を求める。
F35は米英はじめ9カ国が共同開発中で、情報開示にかかる費用は米国以外にも支払う必要があり、合計で数億円にふくらむ見通しだ。
F35以外の候補である米海軍のFA18E/Fと英独など欧州共同開発のユーロファイターは、情報開示に費用はかからないとされる。
高額なFMS契約の手続きに入れば、F35導入に向け本格始動することになる。
ただ同時に、国内における戦闘機の生産・技術基盤の存続が危ぶまれていることにも配慮して、機体の組み立てや修理の可否など、防衛産業への波及効果を見極めることにも重点を置く。F35の開発は遅れているため、国内に生産ラインの残るF2戦闘機の追加調達に関し、概算要求には盛り込まないが検討を継続する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100824-00000101-san-pol

一番順当で、しかし泥縄な選択と言うべきか。
今、未完成で取得時期も未定なF35を買うと決めるのはアレだが、数年後にF35が完成し、日本が取得可能な時期が決定するまではF2増産で定数と国内製造基盤を維持するなら、ある程度は納得できる。
しかしそれでも、F35は日本が求める性能を満たしておらず、折角の国産AAMを搭載できない、大規模な修理や整備は全て米国に任せる必要があるなど、問題も多い訳で、中国が自称第5世代戦闘機をここ数年以内にテスト飛行させる状況で、数、質共に劣る状況になれば、日本の防空は次のFXとその配備までに20年以上の劣勢を強いられる事になる。
そして、次の15年は中国の海軍力が極大に達する時期に相当するわけで、正直、北朝鮮なんて汚い花火より壮絶な花火大会を、中国が次の15年で開始する可能性は極めて高いと思う。
ちなみに、F35最大のウリであるステルス性能だが、格下の国相手なら絶対防衛装備だけど、同格以上の先進国相手なら、探知が「困難」になるだけで、絶対防衛装備とはならない。
ぶっちゃけ、中国が第5世代戦闘機を配備した所で、日本の防空網なら察知可能だし、察知できればロックオンも可能。(だからF22は索敵情報を共有するミニAWACS性能を持たせているし、近代化改修で類似性能を追加する改修が多い)
中国が第5世代戦闘機を配備して戦々恐々となるのは、日本以外のアジア諸国だったりする。
少なくとも、台湾は本気で困るだろうな。