gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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英フィナンシャル・タイムズ紙 米、希土類生産の再開準備 中国の輸出制限に対抗:日本経済新聞

レアアース(希土類)産業の中国独占体制に対する懸念の高まりに対応し、米国が急ぎ、防衛装備や環境技術に欠かせない原材料であるレアアースの生産を再開しようとしている。レアアースの生産量の90%以上を占める中国が、輸出制限に踏み切ったことを受けての動きだ。
代替材料の開発や利用効率引き上げも検討
レアアースは、精密誘導兵器や暗視、レーダー装置、さらにはハイブリッド車風力発電機といった環境技術など、様々な高度技術に幅広く利用されている。ユーロピウムイットリウム、ランタンをはじめ、化学的に似た17の金属元素の総称であり、小型化やレーザー技術、エネルギー効率に欠かせない独特の磁気特性、光学特性などを持っている。
米エネルギー省は数週間後に、米国の生産量を増やすこと、代替材料を見つけること、レアアースの利用効率を高めることを柱とした戦略を打ち出す方針だ。一方で、国防総省は米軍のレアアース依存に関する調査研究を完了させる。
「十分な供給量を確保するための対策を講じない限り、我々は間違いなく、国家安全保障、経済安全保障の点で国を危険にさらすことになる」。5年間で米国のレアアース自給体制確立を目指す法案を策定したキャシー・ダールケンパー議員はこう語る。同議員は、この法案が今週中に下院本会議で採決に持ち込まれることを期待している。
供給網再構築には最大15年必要
これは大きな難題だ。米政府監査院(GAO)が今年4月に公表した報告書は、米国のレアアースサプライチェーン(供給網)再構築には最大15年間かかり、現在、外国企業が保有している特許が必要になる、としている。
一方、ほかの複数の調査研究は、レアアースに対する国内需要の急拡大と、ハイテク輸出品に国産原材料を使う取り組みのために、中国の輸出削減は今後も続く可能性が高いと指摘している。
中国政府は先週、日中の外交関係の緊張が高まる中で、中国がレアアースの対日輸出を停止したとする日本政府の主張を否定したが、今年に入ってから着実に、輸出関税を引き上げ、輸出割当量を削減してきた。
米国の新戦略を推し進める大枠を描いたエネルギー省のデビッド・サンダロー次官補は「レアアースを含め、どんな重要物資にとっても多様でグローバルなサプライチェーンが重要だ。最近の出来事はこの点を強調するものだ」と話す。
採掘が困難、環境にも害
国防総省で産業政策を担当するブレット・ランバート局長は、同省内にはレアアース問題に取り組む専属チームがあり、10月に包括的な調査報告を公表する計画だ、とつけ加える。
ランバート氏は「米軍のサプライチェーンと特定の兵器システムにとって、一部のレアアースが重要であること」を認めながら、米国は依然、軍が「必要な材料はどんなものでもすべて確保できること」を確信していると述べている。
レアアースは実は希なものではないが、採掘が困難で、環境に害を及ぼす場合が多い。
中国政府は、中国のレアアースサウジアラビアの石油と比較した大物政治家、故・トウ小平氏の指揮下で生産を加速させる取り組みに着手した。
だが、米国は反対の方向にかじを切った。同国はかつて、世界有数の生産国だったが、主に環境とコストへの懸念から、今ではレアアースを一切採掘していない。米国最後のレアアース鉱山は2002年に閉鎖された。もっとも同鉱山の所有者は現在、生産再開のために5億ドルの資金調達を目指している。

http://www.nikkei.com/biz/world/article/g=96958A9C9381959FE0E5E2E0E28DE0E5E2EBE0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;p=9694E3E7E2E0E0E2E3E2E6E1E0E2

相手がマトモな国ならともかく、外交カード以前に侵略の手段として平然と輸出禁止してくるようなキ○ガイ国家に重要物資を握られているという状態が異常だっただけで。
レアアースに関しては、実際の所、それほど深刻になる必要は無く、むしろ中国がヤバイ国家である事を世界中に宣伝する為の材料だと思う。
少なくとも、日本以外の、中国を脅威と感じる国々は、そうする。