gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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プログレス補給船(44P)、打ち上げ失敗 | ソユーズ | sorae.jp

ロシア連邦宇宙局はバイコヌール時間8月24日19時(日本時間22時)、プログレス補給船(44P=M-12M)を載せたソユーズロケット(ソユーズU)をバイコヌール宇宙基地から打ち上げたが、軌道に投入できず、打ち上げに失敗した。
発表によると、打ち上げから約5分後に上段エンジンに問題が発生し、通信が途絶え、ロケットとプログレス補給船(44P)が大気圏に再突入して燃え尽きたとみられる。
失敗した原因についてはまだ分かっておらず、ロシア連邦宇宙局は調査委員会を設置し、原因究明を行う。
なお、今回のプログレス(44P)には飲料水、酸素、推進剤の他、長期滞在クルー用の衣服や交換修理品、予備品など、計2.5トン以上の補給物資が搭載されており、8月26日に国際宇宙ステーションISS)とドッキングする予定だった。
ソユーズUロケットは約40年間で766回打ち上げられ、745回の成功を誇る世界で最も実績があり、信頼性の高いロケットである。また、プログレス補給船を載せたソユーズUロケットの打ち上げ失敗は、1978年に始まって以来、今回が初めて。
写真=NASA

http://www.sorae.jp/030804/4482.html

まあ、枯れた技術の集大成であるソユーズロケットとはいえ、失敗するときは失敗するわけで。
ソユーズUは過去62回打ち上げて、失敗は今回のを含めても2回しかないらしい。
成功率は96.77%。ソユーズシリーズ全体なら、もっと成功率は上がる。
早いところ原因を究明して欲しいが、最悪の予想である「ロシアの失われた熟練工」問題だったら、困るなぁ、と。
これはソビエト崩壊後、強烈な軍縮の結果として、ラインを維持する最低限の熟練工や設備を除いて解雇・解体されてしまい、ロシアではここ数年景気が良くなって、改めて軍拡しようとしたら熟練工や設備が全く足りなくて、思うように軍拡できないという問題が起きているらしいのだ。
改めて熟練工を確保するにしても、設備を再設置するにもお金が掛かり、ただ単価に調達数量を掛け算した予算しかよこさない国に対して、軍需企業は受注した後になって追加予算を強請るものだから、調達価格が高騰し、ロシア政府は「なら金を払わん」と言って脅し、軍需企業は「なら渡さん」と言い返し、大陸間弾道弾(核兵器)すら補修部品が足りないというオモロイ事態になったとか。
特に、戦略兵器である大陸間弾道弾はイコール「ロケット」であり、この生産設備は本当にカツカツらしいのだが、スペースシャトル退役でソユーズの需要も増えており、老朽化した大陸間弾道弾の代替分の生産すら厳しいとか言うニュースを見た記憶があるので、その兼ね合いで「製造精度が落ちた」という懸念。
もし、その場合はこれから事故率は増えこそすれ、減る可能性は低い。
杞憂だと良いけど。