gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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JAXA:低コストで高性能、新型ロケット「イプシロン」が作る未来 - 毎日jp(毎日新聞)

JAXA:低コストで高性能、新型ロケット「イプシロン」が作る未来
◇森田泰弘教授が講演で紹介
13年夏に宇宙航空研究開発機構JAXA)の内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から初号機が打ち上げられる新型固体燃料ロケット「イプシロン」。同ロケットプロジェクトマネージャの森田泰弘・JAXA教授(53)が9日、鹿児島市内で講演し「宇宙をもっと身近に」と、低コストと高性能のイプシロンが目指す宇宙ロケットの未来像を紹介した。【村尾哲】
◇従来のロケット開発「ガラパゴス化」と指摘
講演会は県天文協会の主催で、会員ら約40人が集まった。
イプシロンは、06年に運用を終えた固体燃料ロケットM5ロケットの後継機。M5に比べ衛星の軌道投入能力は3分の2程度だが、打ち上げコストは約38億円で半分以下。射場での準備期間も2カ月から1週間へ短縮可能で、打ち上げ頻度の向上が期待されている。
森田教授は、従来のロケット開発を「最新技術を使わずガラパゴス化している」と指摘。イプシロンは、他産業の民生部品を活用したり、打ち上げシステムを簡略しており「大きな一歩になる」と語った。
特に注目されるのは「ロケットの知能化」で、イプシロンは搭載機器の点検をロケット自身が行う「自律化」を試みている。例えば、燃料の点火系統の点検をロケットが行うことで点検設備が不要になり、点検期間が数日から数秒になる。また、打ち上げ後の飛行の自律化も実現すれば、テレビ中継車程度のアンテナ設備とパソコン1台あれば十分で、従来の管制風景が一新されるという。
森田教授はイプシロンについて「年2機のペースで打ち上げ、1機30億円までコストを抑えれば外国とも競争でき、大学や民間が宇宙産業へ、より参加できるようになる」と話した。

http://mainichi.jp/select/science/news/20120110mog00m040017000c.html

…即時発射可能な固体燃料ロケットのペイロードが1.2トンて…。
アメリカの現役固体燃料式大陸間弾道弾・ミニットマンペイロードが360kg程度。核軍縮の流れで退役したMIRV型大陸間弾道弾・ピースキーパーを転用したミノタウロスIVのペイロードが1.7トンだから、MIRV型の大陸間弾道弾へ即時転用可能というシロモノである。
…まあ、M-Vロケットの時点でペイロードが1.85トンだから、基礎技術は既に有るんだけど、こっちは大陸間弾道弾への転用が疑われて開発終了だからなぁ。
ちなみに、韓国がロシアから譲ってもらう可能性の高い、モルニヤMロケットと同ペイロード・同価格帯になるから、もし韓国の宇宙開発が上手く行けば、ガチでライバルになるな。
…無理な気はするけど。