gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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日本はリスボン大震災後の「失われた250年」に学べ:日経ビジネスオンライン

1755年11月1日、ポルトガルの首都リスボンは推定震度8.5〜9の大地震に見舞われ、津波と火災により6万人前後の死者を出し、街全体が破壊された。15世紀にエンリケ航海王子の登場で幕を開けたポルトガルの黄金期=大航海時代も、この大震災で勢いを削がれてしまった。
しかも、直近では第2の大津波ともいえる欧州財政危機に襲われ、さらに経済が疲弊している。日本人にとっても他人事ではない。
(後略)

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121017/238184

いや、他人事だから。
前提条件としてユーロ導入という経済植民地化の受け入れ済みと言う時点で、もう他国とのまともな比較が出来ない。
そもそも、掲題のポルトガル低迷は250年も前の地震が理由と言うのもこじつけに過ぎるだろう。
閑話休題
どうにも経済オンチの日本人には、TPPにしろEPAにしろFTAにしろ、自由とか連携と付けば良いものだと錯覚している*1が、関税は国内経済を守る鎧であり、通商規則は外資の経済侵略を退治する為の矛である。
貿易は「経済規模が近い同士じゃないと、搾取関係となる」という弱肉強食の世界だという常識的な認識が薄いと思う。
究極の経済自由化である通貨統合ってのは、通貨統合された範囲内でノーガードの殴り合いをするに等しい。
大規模スーパーが地方商店街を駆逐して、シャッター街を生み出す状況を考えれば判りやすい。
上記なら同じ国内経済に資金が回るので、総体(GDP)的にはプラスになるが、もし大規模スーパーが外資だとすると、国内の資金は大規模スーパー経由で国外に流れてマイナスしか生まない。*2
これが、ドイツ1人勝ち、他の国は経済低迷、と言うEUの問題になっている。
…つまり、経済統合や自由貿易なんてのは、強者の論理で、平等かもしれないが、全然公平じゃないって事。*3
日本は、戦後復興から高度経済成長期に、国内の内需を高める事に成功して、日本人が日本人からモノを買うのが当たり前、という構造を生み出す事に成功した。
だからこそ、国内のお金が国内投資されて、高い技術力を生み出す原動力になっていたし、高い技術で生み出された高額な製品を日本人が買っていた。
この辺、経団連トップ企業がこぞって国際企業化して、国内から国外に雇用も技術も持ち出しているから、崩れかけてるんだけど…。*4

*1:マスゴミによってさせられている

*2:日本だとアマゾンで買い物するとアメリカが一番潤って日本経済にはあんまりプラスにならないのと同じ

*3:だからTPP推進派なのは世界的に強い経団連のトップ企業だけ。自分に有利だから

*4:旧財閥系だと三菱は割と頑張って日本人の為に動いてくれているが、同じ旧財閥系でも住友は率先して売国している感がある