gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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【中国】中国産攻撃ヘリWZ―10 アパッチに迫る能力だ 【ニュー速】 みっくちゅじゅーちゅ

人民解放軍陸軍航空研究所の張徳和大校はこのほど、中国産攻撃ヘリWZ―10はアパッチに迫る能力を持つと述べた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同記事より。
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西側諸国はこれまで、「戦車の天敵」と称される攻撃ヘリが、人民解放軍の装備の「弱点」であるとしてきた。米国の攻撃ヘリ「アパッチ」が湾岸戦争イラクの戦車を翻弄(ほんろう)していた当時、中国はそれらしい専用の攻撃ヘリを開発できずにいた。
しかし、第9回珠海エアショーの現場で11日、前後してデモンストレーションを行った2機種の攻撃ヘリが、西側諸国のこれまでの観念を打破した。
中国産攻撃ヘリが2012年珠海エアショーのスターとなったのは、それが人民解放軍の戦力の不足を補うことができるためだ。西側諸国はこれまで、中国の攻撃ヘリの発展に注目してきた。軍事専門誌『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』は、中国産攻撃ヘリ「WZ―10」(武直10)の小翼の下部に2つの兵装が設けられ、HJ―73対戦車ミサイルを8発搭載できると分析した。同ミサイルの射程距離や威力などの性能は、米国製ミサイル「ヘルファイア」と肩を並べるという。
対戦車ミサイルのほかに、WZ―10はさらに世界初のヘリ対ヘリ専用ミサイル「TY―90」を搭載可能だ。『ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー』は、WZ―10はアパッチよりも軽量なため、重量が同水準のユーロコプター社製「ティーガー」、イタリア製の「A―129」(マングスタ)の技術を参考にした可能性があると伝えた。
ロシアの軍事専門誌『Tank and Armoured Vehicle』は、WZ―10は現役のWZ―9を基礎として開発されたもので、WZ―9の武器・動力・伝導システムおよび電子機器を搭載したが、機体前部の変化が大きく、日本の武装偵察ヘリ「OH―1」に似ていると指摘した。(編集担当:米原裕子)
西側諸国はさまざまな手段を講じ、中国の攻撃ヘリプロジェクトの発展を妨げてきた。WZ―10はプラット・アンド・ホイットニー・カナダの「PT6C―67C」エンジンを調達する予定だったが、米国からの干渉によって同計画は中止された。西側諸国は中国の前進を止められず、むしろWZ―10という中国の血を100%受け継ぐ攻撃ヘリを誕生させた。
人民解放軍陸軍航空研究所の張徳和大校は、次のように語る。
解放軍は攻撃ヘリの開発について、当初から高い目標を設定しており、米国のアパッチやロシアのMi―28やKa―50を始めとする世界第2世代攻撃ヘリにターゲットを絞っていた。WZ―10とWZ―19の操縦席は、現在主流となっている縦列複座式を採用した。専門的な攻撃ヘリと通常ヘリの最大の差は、操縦席の配置にある。
一般的に、通常ヘリはパイロットが交流しやすいよう、肩と肩を並べる並列複座式を採用する。攻撃ヘリは2名のパイロットが「前低後高」になる縦列複座式を採用する。ヘリは正面および下方から攻撃されやすいが、縦列複座式はその2カ所の面積を極力狭め、同時に後部座席のパイロットの視界に影響が生じない。
縦列複座式は現在、世界の主流攻撃ヘリのシンボルとなっている。戦場における生存能力を高めるため、中国産攻撃ヘリはさらに防御機能を高め、正面の装甲脚は12.7ミリの大口径ライフル弾の射撃に耐えることができる。また敵軍に発見されないよう赤外線信号や低騒音などのステルス性能に注力した。
戦場における生存能力、武器装備、飛行性能、情報化などの各主要指標から見ると、WZ―10の性能はすでにアパッチに迫り、欧州のティーガーを上回り、日本のOH―1をはるかに上回っている。これは「中国の攻撃ヘリは海外のコピー製品だ」という話に根拠がないことを示している。(完結)
(編集担当:米原裕子)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121114-00000023-scn-cn

…ここは笑うところだろうか

WZ―10はプラット・アンド・ホイットニー・カナダの「PT6C―67C」エンジンを調達する予定だったが、米国からの干渉によって同計画は中止された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121114-00000023-scn-cn

これって

エンジンは双発で、2001年にプラット・アンド・ホイットニー・カナダ (PW&C) 製PT6C-67Cターボシャフトエンジンが選定された。このエンジンについては、制御用ソフトウェアが違法に輸出されたと認定され、中国政府は否定したもののユナイテッド・テクノロジーズとその傘下の2社(プラット・アンド・ホイットニー・カナダとハミルトン・サンドストランド)は、罰金7500万ドル以上の支払いに応じている

http://ja.wikipedia.org/wiki/WZ-10_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

単に、民間機ライセンスで買ったはずのエンジンを契約無視して軍用に使おうとしたのを、違法行為と咎められての事。
どう考えても、中国が悪いだろうに。
そもそも、ヘリは対戦車撃破能力が高いけど、同時に被撃墜数も多く、1機辺りの価格が戦車の十倍以上という金食い虫だから、戦車の相手をヘリで…というのは、敵戦車の戦線突破を邀撃する為に展開速度が必要な場合とか、損害を押してでも突破力を必要とする場合でもなければ、普通に戦車で対抗する方が「安い」のだ。
なので、最近は戦闘用を前提とした攻撃ヘリ開発は下火で、従来機のアップデートや、汎用ヘリを改造して戦闘ヘリに流用する事が多い。
その意味で、中国の軍備は相変わらず米露の四半世紀遅れをひた走っているのだなぁ、と思う。
中国が比較にしていると思われるアパッチ・ロングボウですら、初飛行が74年と言うアパッチの近代改修機であり、ヘリコプター本体の基本構造は変えずにA型からD型へアップデート可能と言うシロモノ。*1
ついでに言えば、ティーガーが空虚重量3.3tの「軽戦闘ヘリ」だし、OH−1が空虚重量2.5tの「偵察ヘリ」。
そんなのに、純粋戦闘ヘリ(空虚重量5.5t)が勝てなくてどうするよ?
重量=搭載武装の多さに繋がる重要な戦力比較要素。ちなみにアパッチ・ロングボウは5.3t。
上記の比較の場合、アパッチと互角なら、当然、ティーガーに対して優勢だし、偵察ヘリ相手に勝てない戦闘ヘリは、存在意義が疑われるレベル。
なので結論である

これは「中国の攻撃ヘリは海外のコピー製品だ」という話に根拠がないことを示している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121114-00000023-scn-cn

には、まったく根拠が無い事を示しているw

*1:なお日本も導入している。…が、生産中止されて調達価格が暴騰し、配備数削減したら、既にライセンスを調達予定数分買っちゃった富士重工が大損こいて国を訴え、ニュースになったから知っている人も多いかもしれないが