gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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防衛省:装備品契約 業者有利に改定 現行では不正誘引と− 毎日jp(毎日新聞)

三菱電機が防衛装備品の経費を過大請求した問題について、防衛省が調査報告書の中で、業者側が適正な利益を得られない契約制度が不正を誘引したと自らに不利な分析をしていることが分かった。これを受けて同省は、利益を現行以上に上乗せすることや、契約金額と実際にかかった経費の差額の返還を求めないなどの方向で見直しを検討。契約制度が業者側に有利な形で改定される見通しだ。
見直しが検討されているのは「原価監査付き」と呼ばれる契約方法。一般に流通しておらず適正価格が不明確な装備品などの調達に用いられ、材料費や設計・加工に関する人件費などの見積もりに標準的な利益を上乗せして契約金額を決める。実際にかかった人件費などとあらかじめ見積もっていた利益を合計した経費が契約金額を下回れば差額を返還させるが、上回っても超過分は補填(ほてん)されない。三菱電機は、見積もりを上回った装備品の作業経費を別の装備品の作業に付け替えるなどし1970年ごろから水増し請求していた。
防衛省によると、赤字回避や防衛事業継続のための利益確保が動機で、社内には「国に補填してもらえない赤字を自社の工夫で平準化している」との意識が強かったという。
同省は、防衛装備品の開発や量産の初期段階で予想外のコストが発生した場合、リスクを企業側だけに負わせていたことが不正の原因の一つと分析。リスクに見合う利益を上乗せすることや、超過した経費は補填しないが経費が契約金額を下回っても返還を求めないなどの改善策を検討している。ある幹部は「現行のように利益が少ないままでは、装備品の生産を続けられず調達に支障が出る恐れもある」と見直しの理由を説明する。【鈴木泰広】
★防衛装備品過大請求問題 三菱電機と子会社3社を含む関連4社がミサイルやレーダーの製造などの契約で、作業時間をごまかして人件費を水増し請求するなどした問題。1970年ごろに始まり、過大請求額は01年度以降だけで約317億円。防衛省は12年1月から調査を開始。三菱電機などを指名停止にした。5社の返納額は805億円の見通し。

http://mainichi.jp/select/news/20130106k0000e010125000c.html

ああ、やっぱり予想通りだったか。
しかし、酷いな。
予定より安く上がったら差額返納なのに、足が出たら赤字持ち出しとか、そりゃ

社内には「国に補填してもらえない赤字を自社の工夫で平準化している」との意識が強かったという。

http://mainichi.jp/select/news/20130106k0000e010125000c.html

という対策を企業が採るのは当然だろうに。
これ、殆どの自衛隊装備品に携わっている三菱だから出来たけど、普通の小額取引の企業だったら、赤字で泣き寝入りがかなりあったんじゃなかろか。
これは今までが酷すぎただけなのに、805億も返納とか、普通なら自衛隊装備に携わるのやめるレベル。