gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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脂肪注入した肉、「ステーキ」で提供 名古屋観光ホテル (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

斎藤健一郎、志村英司】名古屋観光ホテル名古屋市中区)は29日、直営レストラン3カ所で、人工的に脂肪を注入してつくった加工肉を「ステーキ」として客に提供していたことを明らかにした。消費者庁によると、景品表示法の「優良誤認」に抵触する恐れがある。
公式ホームページで発表した。3店はいずれもホテル内にある「エスコフィエ」「ジャルダン」「ル・シュッド」。消費者庁は、加工肉を「ステーキ」と表現する場合には、「牛脂注入加工肉使用」と明確に表示するように求めている。しかし、3店では2009年11月1日からこの表示をせず、「牛肉ステーキ」などとして提供していた。
名古屋観光ホテルによると、阪急阪神ホテルズ大阪市)系のレストランでの食材偽装が発覚したことを受け、食材を全て調査。その結果、消費者庁に問い合わせて「表示が必要」という見解を受けたため、25日から加工肉の使用を中止したという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131030-00000030-asahi-soci

そもそも、加工肉をステーキとして食わせるという時点で間違ってる。
ステーキ肉は、「未加工だから表面だけ焼いて食べても安全」というものなのに、クズ肉を集めた結着肉はもう論外としても、インジェクションビーフ霜降り加工肉)は、牛脂を注入する際に雑菌混入の可能性があり、特にウェルシュ菌はインジェクションする液状牛脂の温度で最も活性し、100度1時間加熱でも死滅し無いから、加工前の肉表面にウェルシュ菌が存在していると、牛脂注入で針が刺さる時に肉の内部に入り込む。
日本でステーキで食べる場合、表面をしっかり焼くので大半の菌は死滅するが、ミディアムやレアで食べる場合、肉の内部は生である。
成形肉は上記の理由で表面だけ焼いても安全性が確保されないのだ。(だから成形肉は内部までしっかり火を通すように記載されている)
もちろん、加工前に徹底的な殺菌洗浄や衛生管理はされているけれど、そうしたリスクの有無を納得して食べるか否かは、食べる側に当然提示されるべき情報だ。
最初から、「加工肉」と記載されているならともかく、こう言う重要な情報を隠蔽するような店で、インジェクションミートを食べたいとは思わないわ…。
なお、個人的に、インジェクションミートを全否定するつもりは無い。
クズ肉を集めた成形肉のサイコロステーキだのカルビは、食べたいとは微塵も思わないが、若いうちに安くガッツリ肉を食べたい人達には必要だと思うし、堅くて不味い赤身肉に霜降り加工というのは、美味しく食べる工夫の1つだと思えるから。
問題は、客に選択の余地はあったのかと言うところ。
ペッパーレイプで加工肉が出てくるなんてのは、値段から見て当然の話だから、表記が多少紛らわしくても仕方ないけれど、食べ放題ではない1食3000円以上の店で、表記せずに加工肉を出していたら、もう詐欺と言ってよいレベル。
…なお、調べてみたら名古屋観光ホテルではディナー3500〜4000円でステーキブッフェ(食べ放題)を実施していた。
この値段で、ステーキ食べ放題なら、肉質はお察しだわ。勘違いするほうがおかしい。無罪。