gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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陸上自衛隊、戦車の数を400両→300両に削減 : 大艦巨砲主義!

防衛省は、来月に閣議決定する新たな防衛大綱で、陸上自衛隊の戦車の数を今の大綱に記されている数よりも約100両減らし、「約300両」とする方向で最終調整に入った。
防衛省は、中国による領海侵犯などが相次ぐ尖閣諸島など、南西諸島の防衛力強化に予算や装備をふりむけるため、陸上自衛隊の戦車を削減する方針を固めた。今の防衛大綱にある「約400両」という装備目標から、約100両削減して、「約300両」とすることで与党と最終調整に入ったほか、11日に開かれる有識者会議でも提示する。
戦車は、旧ソ連の侵攻を想定したいわゆる「冷戦型」の装備とされ、近年は大綱改定の度に数が減らされ続けている。一方で、陸上自衛隊の隊員数は、今の大綱の「15万4000人」から、「15万9000人」とする方向。

http://news24.jp/articles/2013/11/09/04239969.html

日本は、現時点では10式53両、90式341両に加えて、74式373両を保有しているので、予備を含めて767両の戦車を保有している。
2010年に戦車定数が600両だったのが、400両に削減され、今現在急ピッチ(年40両程度ずつ)で74式を退役させているか最中で、まだ戦車定数にまで削減が終わっていないのに、更に300両に削減って、たった3年で半減って勢いなんですけど…。
旧式化した74式を全て退役させ、当面は少しずつ増える10式と差し替えの400両なら判る。
ぶっちゃけ、今更旧式化した74式で陸自の兵を最前線に送るなんて、間接的殺人と言うべき愚行だし。
しかし、定数が300両だと、未だに十分先進国の主力戦車として通用する90式まで削減対象になる。
幾らなんでも、最新の4.5世代戦車のカテゴリに入る90式削減とか、あたまおかしい。
今のところ、10式の調達数は年13〜14両だから、今のペースで調達すると、10式が戦車定数の300両に達するのは、2030年前半頃になる。
削減ペースを維持するなら、2019年には全ての74式が退役し、その時点で日本の戦車は472両まで削減されている。
そして2019以降、年25両ずつくらいのペースで90式を退役させると、2032年頃に戦車は300両近くに減って、ようやく戦車定数を満たす事になるのだが、その頃には30式戦車が調達開始の筈で…。
…案外、計算上はつじつまが合ってる?
陸自の隊員数は削減しないのだから、戦車削減で浮いた人員は、機動戦闘車に回るんだろうか。
機動戦闘車は所詮、軽装甲なんで、主力戦車の代替には決してならないんだけど。
1両辺りの価格が安い戦車を100両削っても、調達費用レベルだと1000億円にも満たない削減であり、イージス艦1隻分にも満たないのだが、無理に削る必要があるんだろうか。
海自はともかく、空自兵器の旧式化と調達予算の確保を考えると、そろそろGDP1%枠は撤廃しないと、陸自の必要なところまで削りすぎそうで嫌だな。
むしろ、10式の調達ペースを速めて、戦車定数を600両まで戻しても良いくらいだと思うのに。