gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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【中国網】 中日印3国の最新型駆逐艦の戦闘力を比較

中国海軍の最新の052D型ミサイル駆逐艦昆明号」が3月21日、就役式を行った。3月12、13日には、日本の海上自衛隊の最新のあきづき型護衛艦2隻、すずつき型護衛艦3番艦、ふゆづき型護衛艦4番艦が続けて就役した。これにより、日本の海上自衛隊が買い付けたあきづき型護衛艦4隻はすべて就役したことになる。また、2014年2月21日、インドメディアは、最新鋭のコルカタ駆逐艦は3月末にインド海軍に交付される可能性が高いと発表。アジア、ひいては世界で最も先進的な3種のミサイル駆逐艦は、技術面だけを見ればどれが最もレベルが高いか。
排水量
軍艦の排水量で言えば、中国の052D型駆逐艦は定着したプラットフォームで新型装備を実験したため、排水量は052C型とあまり変わらず6000トン前後を維持している。052D型はやや重いが、大きな変化はない。
日本のあきづき型の基準排水量は5100トン、満載排水量は6800トン。
インドのコルカタ級は体長約163メートル、幅約17.4メートル、基準排水量6800トン、満載排水量は7000トンに増加。
比較してみると、3つの排水量は大差ない。
ステルス性能
軍艦の最も大きな特徴は外観である。052D型、あきづき型、コルカタ級はどれもステルス設計している。052D型は052C型に似た一体化したメインマストを使用。あきづき型はレーダー反射断面積を抑えた塔型マストを採用。コルカタ級の上部のつくりは船体と一体したもので、より簡単なレイアウトとなっている。これらの措置は船体のレーダー反射断面積を大幅に減らし、レーダーのステルス性能を高めることができる。
052D型の対艦ミサイルは垂直発射システムに入れられると見られる。また、現在公開されている写真を見ると、052D型の上部のつくりは更に簡単になり、内側への傾きもC型より大きいと分析されている。あきづき型の対艦ミサイルは船体中央の下部に隠され、使用時に油圧装置に押し上げられる。
ステルス面では052D型が最も優れており、あきづき型が2番目、コルカタ級は外観がひどいためステルス性は最も劣っているといえる。
武器
052D型が装備する具体的なミサイルの型はまだ明確になっていないため、推測が中心になる。052D型は対艦ミサイル発射台を初めて使用せず、鷹撃-18を亜音速巡航・末端での超音速攻撃が可能なシステムと合わせた新型対艦ミサイルを垂直発射システムにし、中国は世界でも数少ない垂直発射対艦ミサイル技術を習得、使用した国になった。また、垂直発射対艦ミサイルを使用するのはロシアとインドに続いて3番目であり、052D型の対艦能力は2つより上といえる。
同艦は64基の新型ミサイル垂直発射システム、砲身長が口径の70倍に達する130ミリ 新型単一砲身ステルス艦砲、新型総合指揮作戦システム、新型HQ-9ミサイル防衛システム、対地巡航ミサイル、新型遠距離対艦ミサイルを装備し、作戦能力はかなり高い。
あきづき型は自己開発した90式艦対艦誘導弾を装備するが、これは米国が70年代に開発し半世紀近く使用してきたハープーンをベースに改良したものであり、半世紀近く使用したミサイルが先進的かどうかは疑わしいところだ。
コルカタ級の主な対艦・対地兵器は2つの8基の垂直発射が可能なブラモス巡航ミサイルである。同型ミサイルは3倍の飛行速度に達し、最大射程は3000キロメートル。しかし、大きすぎてあまり多く搭載できず、数の面で劣勢にある。
全体的に見て、052D型の兵器はあきづき型より優れており、コルカタ級は一番下といえる。

http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2014-03/31/content_31957168.htm

そもそも、052D型とコルカタ級はミサイル駆逐艦だが、あきづき型は汎用護衛艦…つまり、普通の駆逐艦
日本で052D型やコルカタ級と比較するなら、同じミサイル護衛艦である、あたご型護衛艦(イージス艦)と比較するのが本来の筋となる。
つまり、F22(純戦闘機)とF15E(戦闘/爆撃機)を比較して、F22のが空戦強いぞ(ドヤァ)と言うくらい恥ずかしい比較なのだ。
基準排水量を見ても、052D型(7700トン)、あきづき型(5500トン)、コルカタ級(6800トン)で、あきづき型は一回り以上小さいので比較するなら、あたご型護衛艦(7700トン)のが妥当だと判るだろう。(記事の数値は間違っている上、なぜかあきづき型とコルカタ級だけ満載排水量を記載する偏向っぷり)
対空特化した052D型と、汎用のあきづき型で、比較になる時点で恥ずかしい事なのだ。
ステルス性能に関しても、巨大でステルスにも限度がある艦船の場合、ステルス性能は航空機に比べてあまり重視されておらず、搭載するレーダー性能がより重要視されている。
052D型のレーダーシステムはAESAであるが、あきづき型も同様であり、日本は実績のあるFCS3に対して、中国のJSIDLSは「自称」リンク16相当の戦術データリンクであり、中国軍の主張どおりの性能があったとしても互角だし、あたご型のSPY1に比べれば劣るものでしか無い。
加えて汎用護衛艦である、あきづき型は対潜ソナーを装備しているが、ミサイル駆逐艦である052D型は装備していない。
武装に関しても、記事にある90式艦対艦誘導弾はハープーン系列ではなく、日本が独自に開発・発展させてきた対艦誘導弾ファミリーであり、単純にハープーンと同列には語れ無い。(実際、射程は90式のが上)
また、既に後継誘導弾開発が進められており、2017年には実用化予定である。
中国の誇る鷹撃18対艦ミサイルが、自称するような性能を誇っていたとしても、数年内に覆される優位でしか無い。
結論として、中国の自称性能を採用したとしても、
◆現時点
あたご型護衛艦>>052D型>あきづき型>>コルカタ
◆5年後
あたご型護衛艦>>あきづき型>052D型>>コルカタ
という話で、結局は中国の場合は、数の優位でゴリ押しが基本となる。
…まあ、コルカタ級が、性能的に一番微妙、と言うのは色々な意味で仕方が無い。
そもそもがロシアの駆逐艦をベースに発展改良してきた艦で、基盤技術が古いのだから。