gayuu_fujinaの愚草記 (別館→本館)

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中国 香港の民主化「白書」でけん制 NHKニュース

中国本土とは異なる高度な自治が認められている香港について中国政府が初めての白書を発表し、香港に対して中国政府が強い権限を持っていることを改めて強調するなど、香港の市民の間で広がる一層の民主化を求める動きをけん制するねらいがあるものとみられます。
この白書はいわゆる「1国2制度」のもと、中国本土とは異なる高度な自治が認められている香港の現状について中国政府が初めてまとめたもので、10日発表されました。
白書は1997年にイギリスから返還されたあとの香港の発展を評価する一方で、「一部の市民は1国2制度を理解していない」として、より強い自治を求めて香港で活動を活発化させている中国の政治体制に批判的なグループなどを非難しています。
そのうえで香港の議会の決定を中国の全人代全国人民代表大会が覆すことができるなど、中国政府が香港に対して強い権限を持っていることを改めて強調しています。
香港は、来月1日で返還から17年となりますが、影響力を増す中国に対する市民の反感が強まっていて、中国の体制に批判的なグループは一層の民主化を求めています。
今回の白書は、こうした動きをけん制するねらいがあるものとみられ、香港では「明らかな圧力だ」と反発する声が上がっています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140610/k10015125231000.html

かつて香港が中国に返還されるにあたって、当時は貧乏中小国であった中国は、武力や権力によって香港の富を奪うのではないか、イギリス統治下で謳歌していた自由や権利を剥奪するのではないか、と恐れられ、香港の資産家は子供をアメリカ国籍にして資産を退避させたり、香港から一族総出で逃げ出したりして、香港の豊かさが失われてしまうという懸念があった。
中国共産党としても、金の卵を産むガチョウである香港を殺す訳にもいかないから、香港の自治を認め「一国二制度」を今後50年間は維持すると宣言し、香港からの資本流出を防いで、香港は再び経済都市として繁栄してきた。
けれど、この「白書」は、それを否定したに等しいインパクトがある。
とは言え、市場はかなり楽観的に見ているらしく、直後は下がったものの、その落ち幅は小さかった模様。
香港返還から17年。
当時に比べると中国経済は大きく成長し、香港の経済力が無くても十分に国が潤うようになった。
そろそろ「香港」を特別扱いする事によりメリットより、デメリットの方が目立ってきた、と中央が考え始めているシグナルだとするなら、あんまり楽観的でいるのも危険だと思うんだけど。