【オピニオン】日本はロシアの代わりに仏揚陸艦を購入せよ - WSJ

欧米諸国はロシアの対ウクライナ軍事行動をめぐり対応を誤ったが、プーチン大統領を懲らしめると同時に自国の防衛力を強化するために介入できる国がある。それは日本だ。日本政府はフランスがロシアへの売却に合意したミストラル級強襲揚陸艦を代わりに購入する方法を模索すべきである。そうすることで、フランス政府は恥ずかしい契約から解放され、日本の海上自衛隊の艦船をアップグレードするという安倍首相の計画の実現にも役立つだろう。
(後略)

http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304180804580064852762860746

アホくさ。
日本は既におおすみ型でウェルドック付揚陸艦のノウハウは取得済みだし、航空母艦機能に関してもひゅうが型護衛艦で取得済み。
既に発表済みの「強襲揚陸艦導入」は、全部純国産技術で賄えるのに、何で国内に金が落ちない完成品購入で、中国に技術が漏出しているフランス製なんてゴミを、ロシアに喧嘩売ってまで買わなければいかん理由がない。
頭が悪いにも程がある暴論。
ちなみに、ミストラル級はおおすみ型同様に商船構造の船で、この時点で艦体構造から日本が得られるノウハウが全くない。(むしろ商船構造の船なら日本の方が一日の長がある)
電気推進艦である点が先進的と言えるけれど、日本も南極観測船しらせに統合電気推進方式を既に実用化しているから、別にその点で日本が学べるノウハウも無いし…。
電気推進は軍艦だとアメリカのズムウォルト級駆逐艦が搭載しているけれど、これは将来的にレールガンや大出力レーザー等の電気動力兵器を搭載して、軍艦のオール電化を目指しているからであり、自衛隊のＣＯＧＬＡＧ(ガスターボエレクトリック・ガスタービン複合推進方式)に比べて、特段に優れているという訳でもない。
当面は枯れた技術を遣り繰りする予定の海自にとっては、電気推進艦は特に要求優先度が高くないのだ。
では、「日本の海上自衛隊の艦船をアップグレードする」って、どこ？
となると、少なくともミストラル級に関して、日本が新しく得られるものは「何もない」というのが現実。
…ぶっちゃけた話、日本が今から新しく強襲揚陸艦を採用する場合、１０式搭載に合わせて艦内容積を決めるだろうし、確実にＦ３５Ｂ運用を視野に入れた設計になるだろうから、固定翼機運用を想定してない「旧式」で、の１０式搭載を想定して居ないミストラル級を買う価値は、少なくとも日本には微塵も無いのよね。
この記事は、フランスが武器商人の業を示し過ぎている現状を、日本のカネで解決してよ、というアメリカ本位のゴミ意見でしかない。