米下院、ＴＰＡ法案を単独で採決へ…道筋不透明 : 経済 : 読売新聞（YOMIURI ONLINE）

【ワシントン＝安江邦彦】環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）交渉に関連し、オバマ米大統領に通商一括交渉権（ＴＰＡ）を与える法案を早期に成立させるため、米議会多数派の共和党は１７日、可決のメドが立たない失職者支援法案（ＴＡＡ法案）から切り離し、ＴＰＡ法案単独にした修正案として１８日に下院で採決することを決めた。
下院で可決すれば上院に送ってＴＰＡの実現を目指すが、なお道筋は不透明だ。
上院は先月、ＴＰＡ法案と、自由貿易で仕事を失った人を一時的に救済するＴＡＡ法案を一体で可決していた。両法案がともに可決されないと法律として成立しない仕組みとなっていた。
しかし、１２日の下院本会議では、ＴＰＡ法案は賛成２１９、反対２１１でぎりぎり可決したものの、ＴＡＡ法案は賛成１２６、反対３０２の大差で否決された。下院の共和党は、ＴＡＡ法案を７月３０日を期限に再採決することをいったん決めていたが、民主党の抵抗が根強く、可決は難しいと判断した。

http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150618-OYT1T50054.html

この話で不毛なのは、ＴＰＡ法案自体は僅差で可決したものの、大統領の支持母体となる与党では反対多数であり、次期大統領選をにらむ副大統領ですら、表立って支持できないという態度だから、仮に上手く成立できたとしても、消えゆくオバマの成果でしかなく、次も民主党の大統領なら、ＴＰＰ自体が冷遇されかねないという点。
日本としては、このままゴタゴタして一旦流れてしまった方が、良いのよね。